2014年3月4日~7日の4日間、東京ビッグサイトにおいて「JAPAN SHOP 2014」および「リテールテックJAPAN 2014」が開催されている。JAPAN SHOP 2014は、商空間デザイン・ディスプレイをはじめ、魅力的な店づくりのための最新情報を発信する店舗総合見本市。一方、リテールテックJAPAN 2014は流通業のサプライチェーンとマーケティングのための最新IT機器・システムを紹介する専門展だ。
両イベントにブースを構えるカシオでは、第2世代となった「カシオサイネージ」のほか、半球状のドーム型スクリーン「EASY DISPLAY(イージー・ディスプレイ)」、OSにAndroidを採用した法人向けレジシステムやタブレット端末などを展示している。
第2世代カシオサイネージがお出迎え
JAPAN SHOPのカシオブースでまず目に入るのは、カシオサイネージ。これは、形状を人物やキャラクターなどの形にカットしたスクリーンと小型プロジェクターを組み合わせたデジタルサイネージ機器だ。2013年の写真とカメラのイベント「CP+ 2013」などでもカシオブースに置かれていたので、覚えている人もいるだろう。
今回のブースでは、サンプル展示としてプロゴルファー・石川遼選手の写真(から生成したアニメーション)と声で、同社のG-SHOCKをアピールするカシオサイネージが、通路を行き交う人々の足を止めている。
「四角いモニターではなく、切り抜かれたパネルに投影された動画が商品やサービスを案内するので、キャラクターの浮遊感といいますか、いい意味での空間的違和感がお客様の興味を引き付けるのです。キャラクターが浮かび上がる存在感は写真では伝わらないので、ぜひ、実物をご覧いただきたいですね。
また、投影する動画や音声も、お客様が撮影した写真やテキストデータから作成できるので、制作コストが抑えられます。これもカシオサイネージの大きな導入メリットです。」(カシオ計算機 サイネージ事業部 井上淳氏)
こちらはG-SHOCKをPR。スクリーンの厚みが分かる。人が通ると自動的に再生を始める機能も |
女性のアニメーションイラストが、カシオサイネージをプレゼンテーション。右の円の中には、説明動画が組み込まれていた |
カシオサイネージの前面には4つのボタンがある。ボタンを押すと、コンテンツが切り替わる仕組みだ。これにより、カシオサイネージを見ている人に、最適な商品やサービスを案内できる。日本語のほか、英語、スペイン語、中国語、韓国語をサポートするマルチリンガル対応であることも、グローバルビジネスを手がける企業には魅力だろう。実際に、海外のイベントに出展する際、製品説明にカシオサイネージを活用する企業もあるという。
今回展示されているカシオサイネージは「第2世代」の製品。ネットワークに対応し、配信コンテンツの投影が可能になっただけでなく、プロジェクター部分が体積・質量ともに約1/3(第1世代比)と、飛躍的にコンパクトになり、設置しやすくなっている。
背面投影用ドーム型スクリーン「EASY DISPLAY」
来場者の注目を集めるもう1つの製品が、背面投影用ドーム型スクリーン「EASY DISPLAY」だ。
「従来の背面投影用スクリーンはアクリル板にスクリーン用のフィルムを貼る必要があり、その都合上、すべて平面だったんです。しかし、カシオではアクリルとスクリーン用のフィルムを一緒に成形することで、ドーム型のスクリーンを作ることに成功しました。」(先述の井上氏)
このEASY DISPLAYは現在、直径770mmと500mmの2モデルをラインナップ。カシオブースでは「WXGA」の映像をそのまま投影、デモしており、ドーム用の映像素材を作り起こす必要も特にないので、すぐに使えるのもうれしいポイントだろう。ドーム型スクリーン映し出された映像は非常に美しく、そのインパクトは抜群だった。
利用シーンとしては、現在のところ博物館や展示会で使用されるケースが多いという。ただ、材質がアクリルなので、室内でなくても雨風がしのげる半空間であれば運用できることから、今後、利用シーンが広がりが見込まれるとのこと。
カシオのプロジェクターは水銀不使用! レーザー&LEDハイブリッド光源を使用している |
ブース上方に吊されたスクリーンには、やや斜めからプロジェクターの光が当たっている。普通、こういった場合、投影形状が台形に歪んでしまうのだが… |
もう1つのイベント、リテールテックJAPAN 2014でも、カシオのユニークな製品とパートナー企業による、さまざまなサービスが紹介されている。