VMware ESXiでセカンダリストレージの共有をマウントし、仮想サーバを稼働

続いて、VMware ESXiからセカンダリストレージの共有をマウントする。

図12 VMware ESXiでセカンダリストレージの共有をマウント

マウントした共有の中には、仮想サーバの定義ファイル(.vmxファイル)や仮想サーバの仮想ディスクファイル(.vmdkファイル)が格納されている。仮想サーバの定義ファイルをインベントリに追加すれば、プライマリストレージで稼働していた状態と同じ状態の仮想サーバとなる。

図13 セカンダリストレージ上での仮想サーバをインベントリに追加

インベントリに追加した仮想サーバを起動すると、プライマリストレージで運用しているときと同じ状態で仮想サーバが動作していることがわかる。

図14 セカンダリストレージ上の仮想サーバ

そして、セカンダリストレージからプライマリストレージへのフェールバックの確認のために、仮想サーバ上に新しく「test_003」フォルダを作成して、その中にテキストファイルを作成している。フェールバックしたときには、セカンダリストレージからプライマリストレージへデータを同期して、プライマリストレージにも仮想サーバ上のこの変更が反映されるはずだ。

図15 セカンダリストレージ上の仮想サーバでの変更

セカンダリストレージからプライマリストレージへのフェールバック

続いて、セカンダリストレージからプライマリストレージへのフェールバックを行った。フェールバックさせるためには、セカンダリストレージ上で新しくレプリケートジョブを作成する。

図16 セカンダリストレージでのフェールバック時のレプリケートジョブの設定

フェールバック時のレプリケートジョブでは、[再開]を選択することがポイントだ。[再開]を選択すると、すべてのデータを転送する代わりにプライマリストレージとセカンダリストレージの差分のみを転送するようになる。これにより、高速なレプリケートが可能だ。 そして、レプリケートジョブを作成しレプリケートが完了すると、次のようになる。

図17 フェールバックのレプリケートジョブの完了

なお、セカンダリストレージからプライマリストレージへのレプリケートジョブが完了したら、そのジョブは無効にして、セカンダリストレージとプライマリストレージのデータの整合性が取れるようにしておくことも重要だ。 そして、プライマリストレージ上の仮想サーバを起動する。すると、セカンダリストレージで稼働しているときの変更が反映されていて、その際に作成したフォルダやファイルがあることがわかる。

図18 フェールバック後のプライマリストレージ上の仮想サーバ

最後に、無事にプライマリストレージへのフェールバックが完了したら、プライマリストレージとセカンダリストレージのレプリケートジョブを再設定して、データの保護を継続させる。

まとめ

今回の検証では、VMware ESXiからReadyDATAの共有をNFSでマウントしているため、手順が少し複雑になっている。しかし、ReadyDATAのレプリケーション機能自体の設定はシンプルでわかりやすく、手軽にReadyDATA間のデータ同期を取ることができることがわかった。 冒頭にも述べたが、DR対策を検討しているシステム管理者にとっては、ReadyDATAのレプリケーション機能は大きな手助けになるのではないだろうか。