文章はある程度の長さで区切られていて、小分けに表示させているからか、実際はけっこうな長文を読んでいるんでしょうがテンポ良く読み進めていくことができます。長いページでも1分~2分ぐらいで読み終わるイメージですね。今回読んだ『学校のおぞましい話~ホルマリン漬けの生首~』は、10分~15分ぐらいでした。
ちなみに画面は下スクロールで読み進めていく形式。ブラウザの下の方をタップするか、ページをドラッグ(画面をタップしたまま上に引っ張り上げるようなイメージです)することで、お話がどんどん進んでいきます。逆に、画面の上をタップするとお話が戻るようになっています。このあたり、詳しいヘルプを読まなくても、直感的に操作できるようになっていると思いました。
また、話している人物の顔と名前、シーンが展開している背景のイラストが常に表示されているので、「今どこで誰が誰と話しているのか」話の展開が理解しやすいのもポイントです。
ちなみに「イイ場面だからイラストだけ見たい!」という場合は、画面右上の「絵」というアイコンをタップすることで文章を非表示にすることもできます。迫力あるイラストも挿入されていますので、しっかり世界観に入り込みたい場合はぜひ活用したいですね。
読んでみた感想は…
わたくし、前述したように電子書籍初体験のアナログ・アラサー。正直、読む前までは「本屋で買えば読めるものを、わざわざ高額な機器を使って読む電子書籍って…」と懐疑的だったんですが、こういう「電子ならでは」な表現ができる絵ノベルって、「電子書籍の新しい可能性」として考えるとすごく面白いです。「電子書籍なんて…」とちょっと斜に構えている読書好きの皆さんにも、ぜひ一度体験してみて欲しいですね。
Renta!のページを見てみますと、現在公開されている絵ノベルは4作品(2014年2月現在)。上記で紹介した作品の他にも、無人島での男女のサバイバルと恋愛を描いた「DEAD or LOVE」と、記憶喪失の主人公と少年の恋愛を描いた「AMNESIA」など、どちらかというと女の子向けの作品が多い印象です。確かに、恋愛もの作品で、相手の男の子との甘いロマンスなんかもぜひ読んでみたいですね。今回は試させてもらったのが、なぜかふたつともバイオレンスなホラー作品だったので、余計にその思いが高まります…。
ぜひ皆さんも体験してみてはいかがでしょう?
文:小鳥遊吉未