「ATTO Disk Benchmark」でシーケンシャル性能を確認

それでは実際にベンチマークで性能を確認していこう。今回計測に使用したPCのスペックは、CPU: Core i7-2600S、チップセット: Intel Z77 Express、メモリ: DDR3-1600/16GBとなる。最初に「ATTO Disk Benchmark」を利用してシーケンシャルアクセス速度を計測した。グラフを見ると、データサイズが大きいほど、リード/ライトともに効率が上がっていることが確認できる。最高値はデータサイズ4096KBの時で、ここではリード556MB/秒、ライト518MB/秒に達しており、SATA3.0(SATA6Gbps)の仕様上の限界に近いパフォーマンスが発揮できている。

「ATTO Disk Benchmark」でパフォーマンスをチェック。データサイズが大きいほど、速度が向上しているのがわかる

「CrystalDiskMark」でデータサイズごとの転送速度を確認

引き続き、「CrystalDiskMark」でデータサイズごとの転送速度を見てみよう。まずはSandforce SF-2281がもっとも得意とする、圧縮率の高い0Fillデータでのデータサイズ1000MBの計測だ。シーケンシャルリード/ライトで、それぞれ公称値に近い数値が出ていることが確認できた。

テストデータ: 0Fill

データサイズ: 50MB

データサイズ: 100MB

データサイズ: 500MB

データサイズ: 1000MB

データサイズ: 2000MB

データサイズ: 4000MB

圧縮率の高いデータに強いSandforceだけに、書き込み性能は下がってしまう傾向があるが、読み込み速度は大きく変わらず、高いパフォーマンスを維持している。50~100MB、500~1000MB、2000MB~4000MBでの数値の違いに注目してほしい。

優れた読み込み速度を活かした使い方を

安価なNANDフラッシュメモリを採用し、普及価格帯に投入された「HyperX 3K SSD」。その生い立ちがゆえに、ハイエンドモデルと比べると書き込み面で見劣りする部分もある。しかしSATA3.0(SATA6Gbps)への対応や、圧縮率の高いデータでの優位性を活かした優秀なリード性能は、日進月歩の現在のSSDの中においても、十分に魅力的なものだ。特にHDDからの移行や、データドライブとしての使用であれば、間違いなくその速度の恩恵に預かれるだろう。

HyperX 3K SSD 120GBモデル 詳細スペック
型番 SH103S3/120G
外形寸法 69.85×100×9.5mm
フォームファクタ 2.5インチ
コントローラ SandForce SF-2281
コンポーネント MLC NAND (3k P/E サイクル)
インターフェース SATA 3.0(6Gbps)/SATA 2.0(3Gbps)
シーケンシャル読み取り 555MB/秒
シーケンシャル書き込み 510MB/秒
動作温度 0~70℃
消費電力 アイドル時:0.455W、読み取り時:1.6W、書き込み時:2.05W
実勢価格 約13,000円