久々にAMDの良さをしっかりと感じられる製品

LM-AR310Sは比較的低価格の機種だが、もちろんほかのマウスコンピューター製品同様にBTOオプションは充実。A10-7850KはAMD APUの最上位モデルなのでプロセッサは固定だが、メモリは16GBへのアップグレードが可能なほか、最大1TBのSSD、最大4TBのHDD、ブルーレイディスクドライブなどが用意されている。

また、A10-7850Kは動作周波数の倍率がロックされていないため、メーカー保証外にはなるが、知識のあるユーザーはオーバークロック動作を楽しむこともできる。こだわり派の上級者のために、CPUクーラーに塗布するグリスを、標準のものから熱伝導率の高いシルバーグリス(AINEX AS-05)や、ナノダイヤモンドグリス(親和産業 OC7)に変更できるなど、マニアックなオプションも用意されている。

本体サイズは高さ373mm×奥行き382mmで、MicroATX対応ケースの中でもコンパクトな部類のものになっている。前面からアクセスできるオープンペイは5インチベイ2基、3.5インチベイ1基で、このほかに3.5インチHDD搭載用のシャドウベイを3基備えているので、省スペースながら拡張性も十分。さらに、大型のグラフィックスカードを搭載した場合もベイ部分がカードに当たらないように設計されているので、将来的により高い性能を要求されるゲームを楽しみたいユーザーは、大容量の電源ユニットを選択しておけば、あとからハイスペックなグラフィックスカードを追加することもできる。

MicroATX対応のタワー型ケースとしても小型な部類だが、拡張性は実用十分

フロントパネルのカバーを開けると、上が3.5インチベイ、下がUSBやヘッドフォン端子類になっている

背面の拡張端子群

合計で5インチ×2、3.5インチ×4の拡張性を持つベイだが、その下に空間があるので大型グラフィックスカードとも干渉しない

80PLUS SILVER認証取得500W電源ユニットは期間限定の仕様。試用機の電源ユニットは通常の80PLUS BRONZE認証取得350Wだった

Radeonシリーズはゲーマーはもちろんクリエイターにも人気のあるグラフィックスカードだが、今回のAMD APUには4K動画再生の支援や、映画やアニメに多い24fpsの動画を再生する際の動き補間、JPEGデコードの高速化といった機能も盛り込まれており、グラフィックスカードを用意しなくてもRadeonのメリットを享受できる製品になっている。実用性の高い性能をリーズナブルな価格で提供するという、AMDプラットフォームの良さをしっかり感じられる製品になっているといえるだろう。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 LM-AR310S
CPU AMD A10-7850K APU
メモリ 8GB PC3-12800 DDR3
HDD 500GB SerialATAIII
チップセット AMD A78 FCH(Micro ATX)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス AMD Radeon R7 シリーズ
OS Windows 8.1 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN
インタフェース USB 3.0×4(前面×2、背面×2)、USB 2.0×2(背面×2)
サイズ W180×D382×H373mm
ディスプレイ
価格 59,850円(税込)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/1/31(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。