――デビューのきっかけになった「第1回JUNONプロデュースガールズコンテスト」は、どのようなきっかけで応募したのでしょうか。

小さい頃からマネをすることが好きで、ディズニーアニメのセリフや歌を完コピしていました。美容師になりたいとか、薬剤師になりたいとか…いろいろな夢がありましたけど、進路を考えるときに絞っていくと"女優"しかありませんでした。将来はマネをする方ではなくて、マネをされる方になりたいなと思うようになったんです。

――多くの人が憧れは抱きつつも、現実的なことを考えて諦めてしまうのが芸能だと思います。松浦さんがそれでも1歩を踏み出せた理由は?

応募したのは、高校2年生の頃。周りが大学を意識しはじめてたんですが、大学で勉強したいこともなくて…そんな状態で大学に行くことが自分の中で許せなかったんですよね。学校で過ごしていても、何でみんなと同じことをやらないといけないんだろうとか疑問に思うこともあって…。チャレンジしてみようと決意しました。あとは周囲がどんどん進路を決めていく中でのプレッシャー…自分も決めなきゃという思いというか焦りもきっとあったんだと思います。

――オーディションの自己PRでは、レディー・ガガの「You and I」を弾き語りで披露したそうですね。ギターはいつ頃から?

QUEENとかビートルズとか親の年代の音楽を聴いて育ちました。小さい頃からずっと聴いていて、今も70年代ロックとかその時代の音楽が大好きなんですよ。その延長でエレキギターを習いはじめました。オーディションの地方予選で自己PRを書く欄があって、歌も好きだったので、もうやることはこれしかないなと(笑)。今後もミュージカルなどで歌と触れていきたいなと思っています。

――ミュージカルといえば、2013年は『セーラームーン』にも出演しましたね。

そうですね。『セーラームーン』は幼稚園の時に見たミュージカルでもあって、当時出演していた黒田百合さんと西原理恵子演劇祭の舞台で共演したんです! その後の舞台『鬼切姫』では、『セーラームーン』に出演されていた笠原竜司さんとご一緒させていただいて。ずっと、『セーラームーン』に関わっているような、そんな一年でした。

――その『セーラームーン』の打ち上げの席で、原作担当の方からの言葉に涙してしまったそうですが、何と言われたんですか。

あれは…あの~、内緒です(笑)! 言ってもいいんですけど…う~ん…、やっぱり内緒です(笑)! そんな変なことじゃないんですよ! とっても、いい涙で。マーキュリー役でよかったというか…生きててよかったと思いました。

――大事な言葉として閉まっているわけですね。あと気になったのは、ブログで彩夏涼さんのことを頻繁に取り上げていますよね。

私の役は連れ去られてしまうので、セーラー戦士といる時間よりも、ゾイサイト役の彩夏さんと一緒にいる時間の方が長かったんですね。ゾイサイトは死んでしまうこともあって、物語ではかなわぬ恋が描かれています。だから、日常では彩夏さんと普通に過ごしたいというのもあって、仲良くなりました。

――お風呂場で「彩夏さんはどうして彩夏さんなの」とつぶやいてしまうほどだそうで…。

あははは! 私、役に入ってしまう癖があって、松浦雅として彩夏さんをというわけではなくて、演じた亜美ちゃんがゾイサイトのことが大好きだったので、それと一緒になっちゃったんでしょうね。あとは、劇中で結ばれないというのが大きいと思います。本当に楽しい日々だったので、彩夏さん含め、みんなと会えなくなるのもとっても寂しかったですね。

――ほかの作品も役に入り込んでしまうんですか。

時々、どれが自分なのか分からなくなる時があります(笑)。周りからは顔つきも変わると言われますし、考え方も変わってしまいます。

――2013年は飛躍の年とも言っていい活躍だったと思います。2014年はどのような年にしたいですか。

まだ映画に出たことがないので、映画に出るのが1つの目標。あとは…『ごちそうさん』に出たからと言っても、それもグランプリを頂いた時と同じで、その後もお仕事が続く保証があるわけではないので、デビュー当初の挫折した経験を生かして、次につなげる準備を怠らずに続けていきたいと思います。