手軽さを追求するか音質を追求するか - Bluetoothスピーカー

Bluetoothスピーカー自体はずいぶん前から存在していたのだが、本格的な普及はこの1、2年といってもよいだろう。それまで、スマートフォンやポータブル音楽プレーヤー用の外部スピーカーは、専用のドックコネクタを採用した製品が主流だった。しかし、iPhoneだけでなくAndrod OSを採用したスマートフォンも普及。製品ごとに異なるUSBポートの位置にドックコネクタを合わせることは困難だった。

また、音楽専用プレーヤーとは異なり、スマートフォンは端末側でさまざまな操作を行う。たいていのドックスピーカーには、接続されているプレーヤーの楽曲選択や再生操作などが可能なリモコンが付属していたが、スマートフォンを併用する場合はそれだけでは機能不足だった。手軽な音楽再生デバイススとしてBluetoothスピーカーが受け入れられたのがスマートフォンの普及時期に重なっているのは、偶然ではない。

現在、Bluetoothスピーカーは、2方向に進んでいる。ひとつは、より手軽さを追求したモデルだ。このカテゴリーでは、ソニーの「SRS-BTV5」が代表的なモデル。テニスボール大のコンパクトボディにバッテリーを内蔵。ハンズフリー通話、NFCにも対応した製品だ。

ただし、SRS-BTV5はコンパクトなモノラルスピーカーで、オーディオ機器というよりも、スマートフォンの周辺機器といった意味合いが強い。よりよい音質を求めるユーザーが存在し、それがBluetoothスピーカーのもうひとつの流れを作っている。ボーズの「SoundLink Mini」、東和電子の「TW-BT5」」、JBLの「JBL FLIP2」、ソニーの「SRS-BTX500」など、国内外のオーディオ機器メーカーが多くの製品をリリースしている。

上段左より「SoundLink Mini」「SRS-BTX500」、下段左より「JBL FLIP2」「TW-BT5」

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バースピーカーにもBluetooth化の波が押し寄せる

また、パイニニアの「SBX-N500」やヤマハの「YSP-1400」 のように、バースピーカーにBluetoothスピーカーの機能を持たせた製品も登場してきており、今後さらに、ミニコンポやシアターシステムなどのゼネラルオーディオ機器とクロスしてくることが予想される。

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