それでは今回、日本マイクロソフトはどんな狙いでC85に出展するのか。
2012年12月の初出展、そして2013年8月の2度目の出展は、メディアやユーザーの間で大きな話題となった。戸倉氏は、IT系以外の企業も含めた幾つかの企業から、コミックマーケットへの企業ブース出展に関する連絡を受けたという。
戸倉氏は、「多くの企業が、コミケという市場に、新しいポテンシャルを感じているのでは」と語る。
今回は「アジアも巻き込んで展開する」と意気込む戸倉氏。11月、Microsoft SingaporeはInternet Explorerを擬人化した美少女キャラクター「藍澤祈」(以下、藍澤いのり)の特別アニメーションをYouTubeで公開し、国内外で反響を呼んだ。この藍澤いのりに「どうしても来て欲しかった」という戸倉氏は、日本マイクロソフトのIEチームに声をかけ、Microsoft Singaporeと交渉。C85で藍澤いのりのキーホルダーや、ブースを飾るラッピングイラストへの登場が実現した。
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また、今回のC85は、企業ブースも「コミケ仕様」になるという。チャレンジの1つとして、同社のブランディングチームと調整しながら、ブース下部や、デモンストレーションコーナーの看板をイラストで飾る。過去2回の参加で同社は、シンプルな方が訴求しやすい、として、例えば看板全面にイラストを描くような、アニメスタジオやゲーム会社の企業ブースと異なり、白地にロゴのみの限りなくシンプルなブースを展開してきた。
ほか、日本マイクロソフトは、同じくC85の企業ブースで出展するGMOインターネット、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン、DeNAと共同してスタンプラリーも実施するという。藍澤いのりの登場や、他の企業とのコラボレーション、コミックマーケットに来場する参加者との関わりを、戸倉氏は「キャラクターコミュニケーション」とした。
このC85ではキャラクターコミュニケーションを意識するとし、クラウディア窓辺や他の応援キャラクターの周知や活用は、「企業とユーザー間だけではなく、企業同士のコミュニケーションのきっかけにもなる」と語る。
「キャラクター同士がコラボすることで、2社の知名度が上がったり、そこからビジネスや新しいストーリーが生まれたりする可能性があります。日本マイクロソフトが単体で好き勝手やっている、というイメージを持たれているかもしれないですが、コミケという舞台に参加する企業同士、みんなで楽しくやっていきたいですね」(戸倉氏)。
C85では、日本マイクロソフトとGMOインターネット、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン、DeNAと共同してスタンプラリーも展開。発起人は戸倉氏で「普段だったら競合と言われるGMOさんやDeNAさん、ユニティさんとコラボレーションして、IT業界は頑張っている、というメッセージになれば」という |
コミックマーケット85 開催情報 | |
■開催期間 | 2013年12月29日~2013年12月31日 |
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■場所 | 東京ビッグサイト |
■開催時間 | 出展サークル:10:00~16:00 企業ブース:10:00~17:00(最終日は16:00) |
■コスチュームプレイ | 10:00~16:00(最終日は15:00) |
■日本マイクロソフト企業ブース | 西館4ホール ブースNo.313 |