『47RONIN』の撮影現場でツイッターが大流行!?
――浅野さんと菊地さんだったからこそ、演じられたなと思うシーンなどはありましたか?
浅野忠信 |
菊地:あったかなぁ(笑)?
浅野:特に話したことはないかもしれないけど、感覚で何やっても大丈夫というのはありましたね。たぶん、この役がコウちゃんだったらああいう接し方は出来なかったかもしれない(笑)
菊地:演技をしていくなかで、自分なりに色々試してみて、「ちょっと違ったな」という時もあるんです。そういうときに、それを自分のなかだけで留めておいてしまうと後々引きずってしまうことがあって。その点、今回は浅野さんとだったので、「ちょっとやっちゃったかもなぁ」なんて言える関係が出来上がっていて、それが言えるだけでも結構楽になるから、そういう意味ではベストでしたよ。
――現場でお互いのことについて感じたことを教えて下さい。
菊地:浅野さんのロン毛を久々に見たんですよ。ナチュラルなロン毛のときの浅野さんが凄く好きで、今回はかつらではあったんですけど、それがかなり似合っていて。素敵でした。
浅野:凛子だけかは分からないけど、今考えればキャストの人たちが撮影のなかで成長していく姿を見ていて凄く面白かったですね。みんなが凄く頑張って良い映画にしようと努力していたし、あれだけ日本人が海外で集まることなんてないですから。
――ハリウッドと日本で求められる演技が違ったりしますか?
菊地:それは監督によりますね。それぞれ監督のビジョンがあり、それによって、常に自分が同じではいられないということが"毎回"ありますね。今回通用したものが次の映画で通用するわけでもありませんから。そういう意味では、毎回監督の出す演出に共感したり、共感しなかったりしながら、どういう風に役柄を真摯にやっていくかが大切なんです。
浅野:アメリカと日本という形で比べると、アメリカの方が役者に演技を託してくれる部分があるんですよ。
菊地:そうかもしれないね。
――今回の作品はキアヌ・リーブスとの共演も話題になっていますよね。おふたりから見てどんな方でしたか?
菊地:キアヌは、凄く人が良いんですよ、優しいですし。あと、話しかけると気さくに話してくれるんですけど、自分からはあまり話しかけたりするタイプの人ではないんです。現場では結構寡黙な方でしたね。(浅野の方を向きながら)だから、寡黙な人同士が並ぶと一切しゃべらない(笑)。
浅野:ほんと、俺ほとんどしゃべってないかも。役柄的に対立する関係でもあったので……。話したかったんですけどね。
――日本人キャストが多い現場だったことも関係しているのかもしれませんね。
菊地:私は常に逆なんですよ。海外クルーに海外キャストなので。いつも"一人ポチコ"(ひとりぼっち)なんです、基本。どうしても孤独になっちゃうんですよ。
浅野:そうだよねぇ。
菊地:私はトレーラーとかに浅野さんやコウちゃんがいたら、遊びに行くけど、キアヌはそういう意味では気軽に行ける感じではなかったかもしれない。そういう意味では今回、キアヌは大変だったんじゃないかなぁ。
――日本人キャストの皆さんでお食事に行かれたりしたんですか。
浅野:ほぼ毎日行ってました。
菊地:日本の映画でもあんなに撮影中(食事に)行かないよね。
浅野:行かないねぇ。今回は特殊な状況だったから。
――そこで親睦を深めることができたんですね。どんな話を?
菊地:やたらしゃべっていましたね(笑)
浅野:俳優論からプライベートなことまで、全部しゃべってたね。
菊地:毎晩みんなが集まるお店があって、自然と集まっちゃうんですよ(笑)。で、集まってしまうと結局、浅野さんがお会計をせざるを得ない状況になっちゃって(笑)。
――撮影中キャストの間で何か流行っていたことはありますか?
浅野:そういえば、撮影現場でツイッターをやってましたね。
菊地:やってた! 私、この映画の現場でツイッターを始めたんですもん。みんながやるっていうから。
浅野:俺も仁君(赤西仁)に言われて(笑)。
菊地:そうそう、それでみんなでやり始めたんですよね!
――そういう会話が現場であったんですね。
菊地:そう、ツイッター上でわざわざ話しているときもあった(笑)。メンバーが「トイレットペーパーがない」とかつぶやいていたら、「じゃあ持っていきましょうか」って(笑)
吉良(浅野忠信)と謎の妖女ミヅキ(菊地凛子)の陰謀により、尊敬する主君とサムライの身分を奪われた大石(真田広之)率いるサムライたち。姫のミカ(柴咲コウ)にも吉良の毒牙が迫り、大石とともに素性不明の混血の男カイ(キアヌ・リーブス)が立ち上がる。圧倒的な数の敵軍に対し、味方はわずか47人。決死の戦いに臨むRONINたちははたして主君の仇を討てるのか |
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