ちなみに、「K-5」ではこのレバーに測光モードの切り替えが割り振られていたが、K-3の測光切り替えは画像削除ボタンに割り振られており、撮影状態で押すたびにスポット、中央重点、分割測光が切り替わる。また、動画撮影はモードダイヤルからなくなり、動画/写真モード切り替えレバーと録画ボタンとなった。写真と動画撮影をクイックに切り替えられる、納得の仕様変更だ。また、3つのユーザーカスタマイズがモードダイヤルからダイレクトに呼び出せるようになった。これは、ヘビーユーザーにはうれしい配慮だろう。
十字キーで測距点を移動するシーケンスも、K-5では"OKボタンを長押し"してから行う仕様だった。だが、K-3では測距点移動モードへの専用ボタンが新設され、格段に分かりやすく便利になった。使いこなす人ほど使用頻度の高いAFボタンも、右手親指で押しやすい位置へと移動している。
いくつかのボタンが新設され、より使いやすくなった。液晶モニターはアスペクト比3:2の3.2型・約103.7万ドットTFTカラー液晶 |
フォーカスモードレバーは「AF.S」と「AF.C」が「AF」としてまとめられ、AFモードはその上のボタンで切り替える |
ほかにも、K-5ではファインダー下のスライドスイッチで行っていたファインダーの視度調整の手段がファインダー横のダイヤルになるなど、細かな改善点は挙げればキリがない。企画・開発スタッフがユーザーの声を丁寧に拾い、真摯に設計へ落とし込んでいった成果だろう。この生真面目さが、ペンタックス(現リコーイメージング)がユーザーに愛される理由なのだと思う。