GIGABYTEの超小型PC「BRIX」シリーズに、異色の新モデルが登場する。従来のNUCの性能はそのままに、小型の本体の中にさらにDLPプロジェクタまで内蔵してしまった、その名も「BRIX Projector」だ。本年末の国内発売を予定しているなか、先行してサンプル機を入手できたので、まずはプレビューをお届けしたい。"イロモノ"っぽいと侮ることなかれ、使ってみると中々の可能性を秘めたマシンなのである。
今回試すことができたBRIX Projectorの機種は、CPUにHaswell世代のIntel Core i3-4010Uを搭載する「GB-BXPi3-4010」のサンプル機だ。まず同機の主な仕様だが、CPUは前述の通りIntel Core i3-4010U(1.70GHz、2コア/4スレッド)、グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 4400、メモリは4GB PC3-12800 SO-DIMM、ストレージは128GB SSD。
ほか主なインタフェースが、IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0、GigabitEthernet×1、USB 3.0×4、HDMI×1、Mini DisplayPort×1、ヘッドフォン/SPDIF-Out×1。電源にはACアダプタを利用する。なお本体サイズはW107.6×D114.4×H48.9mmで、フットプリントは既存BRIXと同等だが、プロジェクタ関連の部材を内蔵しているぶん、高さが少し増している。
本体正面。USB 3.0×2とヘッドフォン/SPDIF-Out×1。プロジェクタのレンズ上部が曲面で少し盛り上がったデザイン |
本体背面。HDMI×1、Mini DisplayPort×1、USB 3.0×2、GigabitEthernet×1、AC。プロジェクタ用のMini HDMI入力とON/OFFスイッチもある |
さて、本機の"キモ"であるプロジェクタ部分の仕様は以下の通り。表示方式はDLPで、解像度はWGA(854×480ドット)、アスペクト比は16.9、輝度は75ルーメン、コントラストは900:1、投影映像サイズは7型~85型。ほか入力用のMini HDMIと1.5Wステレオ(ドルビー対応)スピーカーも内蔵している。
ところで、上記の仕様について補足だが、BRIX Projectorが実際に日本国内で製品リリースとなる際に、どういったシステム構成で出てくるのか、現時点で編集部では把握し切れていないので、ちょっと留意いただきたい。直近では、先日発売となったHaswell世代BRIX(参考記事はこちらのリンクから)が、完成品PCではなく、メモリやストレージ、OS等をユーザーが追加するベアボーンPCであったので、BRIX Projectorも同様にベアボーンPCで登場するのだと思う。
というわけで、上記のサンプル機の仕様のうち、少なくともメモリとストレージについては、GB-BXPi3-4010の標準ではなく、今回のレビュー記事用にとりあえず追加したものと考えていただきたい。また本稿では、OSにはWindows 8をインストールして試している。