NVIDIAは2日、CPUにTegra 4を搭載した7インチAndroidタブレット「Tegra Note 7」の日本国内展開について発表した。第1弾製品として、香港ZOTACの「ZOTAC Tegra Note 7」が国内販売代理店アスクを通じて4日に発売される。予想市場価格は25,800円。
多数のメーカーから発売される「Tegra Note 7」
ZOTAC Tegra Note 7はTegra 4(1.8GHz)とAndroid 4.2を搭載した7インチ(1280×800ドット)のタブレットで、本体に収納されているスタイラスペンによる操作も可能。メモリ(RAM)は1GB、内蔵フラッシュメモリは16GBで、最大32GBまでのmicroSDカードも利用できる。通信機能はWi-Fi(IEEE802.11b/g/n)およびBluetooth 4.0を搭載し、3G/LTEなどの携帯電話回線には対応しない。バッテリー容量は4,100mAhで、約10時間のHDビデオ再生が可能とされている。本体サイズは約120×190×9.4mm、重量は約320g。
カバーやバッテリー等を外さなくても使えるmicroSDカードスロットを装備。Micro HDMI出力もUSBポートとは別に用意される |
スピーカーはステレオ(片側はUSBポートと開口部を共用)で、片側あたり容量5ccのバスレフ管を内部に備えている |
ZOTACの新製品が「Tegra Note 7」という製品名を用いているので少しわかりにくいが、Tegra Note 7はある特定の機種を指す名前ではなく、NVIDIAが機器メーカー向けに提供しているリファレンスデザインの名称だ。リファレンスデザインとは、あるチップ(ここではTegra 4)を利用した製品の標準的な設計のことで、メーカーはこの設計を利用することにより、一から開発を行わなくても最終製品を製造・販売できる。
今回のケースで言えば、NVIDIAが開発したAndroidタブレットの設計(これが「Tegra Note 7」)が各メーカーに提供され、ZOTACはこの設計をそのまま利用して「ZOTAC Tegra Note 7」を製造し、日本での発売に至ったということになる。
このような製品のため、当然今後他社からもTegra Note 7をベースとしたタブレットが発売される。今回のZOTACは、背面にロゴを入れた以外はリファレンスデザインをそのまま利用した形となっているが、メーカーによってはボディを変更したり、独自の機能を追加したりといった付加価値要素を加えて出してくることが考えられる。実際に、HPが米国で既に発売しているタブレットの「Slate 7 Extreme」は、特にうたわれていないもののTegra Note 7をベースとしており、スペックはZOTACの製品と共通だが外観のデザインが異なっている。リファレンスデザインに対してどの程度のカスタマイズを加えるか、ブランディングやプロモーションにおいてTegra Note 7の名前を前面に出すか出さないかは各メーカーの判断ということになる。