薄型なりに厳選されたインタフェース
変形機構を堪能した所で、外観をチェックしていこう。Fit 13Aのキーボード側ボディの最厚部はわずか15.5mm(実測値。規格値は17.9mm)と薄いため、搭載インタフェースの数は少なめ。だが内容的には同社の軽量Ultrabook「VAIO Pro 13」と同等だ。
設計面で興味深いのは、通常のノートPCでは天板と本体底部は1つの箱になるように作られることが多いが、Fit 13Aの場合、液晶と底面手前側に微妙な段差ができるよう設計されている。
この段差は液晶を開く時に指をかけるほかに、両側面のスピーカーのための配慮でもある。横置きのタブレットモードで使う際に両側を掴んだ際、この微妙な段差によって空気の通り道が確保され、音がきちんとヌケるようにするためのものなのだ。この辺のこだわりはいかにもソニーらしくて面白い。
左右手前側にあるスリットは一見SDカードスロットにも見えるが、これはスピーカー用の穴だ。本体底部(手前)と天板(奥)の微妙なズレに注目 |
ボリューム調整は本体後部、ヒンジのすぐそばにある。一見しただけでは少しわかりにくいかもしれない |
ACアダプタのプラグは「VAIO Tap 11」と同じく、装着してもグラグラするタイプのもの。誤ってコードを足で引っかけても抜けやすくすることで本体を護る仕掛け |
ACアダプタは他のVAIOと同様、1Aの給電能力を持ったUSB端子付き。別売の有線LAN→無線LANコンバータ(VGP-WAR100)を装着するほか、スマホの充電にも使える |
キーボードの配置やピッチ等は「VAIO Pro 13」と同一だが、打鍵感はFit 13Aの方が優れている。Fit 13Aでは本体の素材が金属素材主体になったせいで剛性感が向上し、キーを押してもたわむことなくしっかり衝撃を受け止めてくれるからだ。
VAIO Pro 13は魅力的だが、キーの触感に不安があると避けていた人は、Fit 13Aのキーボードを触ってみるとよいだろう。Fit 13Aの本体重量は約300g重いが、ガシガシと文章を入力する人(特にバチバチキーボードを打ちたい人)には、Fit 13Aの方がずっと適していると感じた。