標準構成でもMHF-Gの推奨スペックを大きく超える
「NEXTGEAR-MICRO im550BA1-MH」はコストパフォーマンスを重視したモデルということで、標準構成ではCPUはCore i3-4130(2コア、動作周波数3.40GHz、ターボ・ブースト機能非対応)を搭載している。これでもMHF-Gの推奨スペックは大きく上回っているが、動画エンコードなどをより高速に行いたいというユーザーは、BTOオプションでCore i5-4440(4コア、動作周波数3.10GHz/ターボ・ブースト機能利用時最大3.30GHz)、Core i7-4770(4コア、同3.40GHz/最大3.90GHz)も選択可能。いずれもコードネーム"Haswell"世代の最新アーキテクチャを採用したプロセッサで、電力効率などが従来から一層改善されている。
グラフィックスカードは、今回の機種ではGeForce GTX 650の固定構成となっている。MHF-GをフルHDで動作させた場合もまったくパフォーマンスに問題はないが、より強力なパワーを要求する、ほかのタイトルも快適に楽しみたいユーザーには、GeForce GTX 660を搭載する「im550BA1-SP2-MH」、GeForce GTX 760を搭載する「im540SA3-MH」などの上位モデルも用意されているので、より高いグラフィックス性能を求める場合は他機種を検討されたい。
ストレージはHDD×2台+SSD×2台の搭載に対応しており、購入時のBTOオプションでは最大でSSD1台(最大512GB)とHDD2台までの選択が可能。そのほかの注意点としては、標準構成では光学ドライブが非搭載となっているので、利用するユーザーはDVDスーパーマルチドライブまたはブルーレイディスクドライブをBTOオプションで追加しておく必要がある。なお本体にはMHF-GのインストールDVDが付属し、これを利用してゲームをインストールする場合は光学ドライブが必要となるが、インターネットからのダウンロードも可能なので、光学ドライブなしの構成でもMHF-Gのプレイに支障はない。
下部のストレージベイは5インチサイズのベイに、3.5インチドライブ用ホルダーを装着しているため、ケーブル類を外せば、ホルダーごと前側にも引き出せるユニークな構造 |
グラフィックスカードはGeForce GTX 650を搭載 |
また、マウスコンピューターはiiyamaブランドの液晶ディスプレイを開発・販売しており、ゲームを快適に楽しむためのディスプレイもG-TuneのPC本体とセットで購入できる。19型から27型まで多数の機種が用意されているが、今回はその中で特にゲーム用ディスプレイとして開発された「ProLite G2773HS-2」を試用することができた。27型の大画面パネルを搭載したフルHD(1920×1080ドット)表示対応の液晶ディスプレイで、HDMI、DVI-D、アナログRGBの3系統の入力端子を備えている。
「ゲーム用」たるゆえんは、パネルの駆動速度にある。多くのディスプレイは60Hzのリフレッシュレート(1秒間に60回の表示内容を書き換える)で駆動されているが、本機はその倍以上にあたる144Hzに対応し、動きのある映像をよりスムーズに表示することが可能となっている。また、オーバードライブ回路の効果により応答速度は最短1ms(グレイtoグレイ)を実現しており、画面上を高速で移動するオブジェクト等を表示する場合も、残像感を小さく抑えている。これらの作用により、まるで物体がその場にあるような滑らかな表示を得ることができる。
ProLite G2773HS-2のセット販売は35,700円と、単体購入時よりも低価格になっている。現在使用中のディスプレイのサイズや応答速度に不満のあるユーザーは、本体との同時購入を検討してみるのもいいだろう。
フルHDでも余裕のプレイが可能なパフォーマンス
Windowsエクスペリエンス インデックスの値は、プロセッサが7.3、グラフィックスがデスクトップ・ゲームともに7.2と、入門機ながら7以上のスコアをマークしている。メモリが5.9となっているが、これは搭載メモリ量4GBで64ビット版のWindowsを動作させているためだ。同様にハードディスクの値も5.9止まりとなっているが、これもSSDを搭載すれば大きく伸ばすことができる。
各グラフィックスベンチマークに関しても、CPUはCore i3ながらグラフィックスカードはゲーマー向けのGeForce GTX 650を搭載しているので、フルHD設定でも標準的な動作が期待できるスコアが並んでいる。MHF-Gに関しては、1280×720動作時はもちろんフルHDでも非常に快適な動作が可能な水準だろう。
3DMark Vantage 1.1.2 Performanceプリセット | |
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3Dmarks | P11516 |
GPU SCORE | 11426 |
CPU SCORE | 11796 |
3DMark Vantage 1.1.2 GPU SCORE | |
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1280×720 | 15860 |
1920×1080 | 7862 |
3DMark 11 Performanceプリセット | |
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3DMark Score | P2876 |
Graphics Score | 2772 |
Physics Score | 4090 |
Combined Score | 2474 |
3DMark 11 Extremeプリセット | |
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3DMark Score | X974 |
Graphics Score | 875 |
Physics Score | 3993 |
Combined Score | 1152 |
モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク 大討伐 | |
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1280×720 | 8930 |
1920×1080 | 4442 |
BIOHAZARD 5 ベンチマーク ベンチマークテストB(DirectX 10) | |
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1280×720 | 91.0fps |
1920×1080 | 81.8fps |
BIOHAZARD 6 ベンチマーク | |
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1280×720 | 5764 |
1920×1080 | 3375 |
ロストプラネット 2 ベンチマーク テストタイプB(DirectX 11) | |
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1280×720 | 46.3fps |
1920×1080 | 32.4fps |
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 | |
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1280×720【高品質(ノートPC)】 | 9057 |
1920×1080【高品質(ノートPC)】 | 5004 |
1280×720【最高品質】 | 6051 |
1920×1080【最高品質】 | 3225 |
コストパフォーマンスを優先しH81チップセットのマザーボードを採用しているため、入出力関連は比較的シンプルにまとめられている。USB 3.0ポートは背面に2基搭載しており、このうち1基をケース内部のケーブル経由で前面に引き出す形となっている。USB 2.0ポートは前面・背面各2ポートの計4ポート。Core i7、GeForce GTX 760などを搭載する上位モデルのim540SA3-MHならH87チップセットのマザーボードなので、入出力端子類もより多く搭載している。その分高額にはなるが、やはりゲーミングPCということで高いスペックを求めるユーザーも多いようで、このような上位機種もよく売れているという。
今回のim550BA1-MHは、家庭用ゲーム機のモンスターハンターでオンラインゲームの楽しさに触れ、次はPCにステップアップしたいと考える入門層には、無理せず手を伸ばせる「1台目のゲーム用PC」として最適な製品といえるだろう。また、PCを自作する自信がない、あるいはマシンいじりにはさほど興味がないが、オンラインゲームは快適に楽しみたいというユーザーにも向いている。もちろん、前述の通り内部の拡張性も確保されているので、将来自分でカスタマイズしていくためのベースマシンとして活用するのもありだ。特典アイテムとあわせて、ゲームユーザーのファーストステップとして、楽しみ甲斐のある製品となっている。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | NEXTGEAR-MICRO im550BA1-MH |
CPU | インテルCore i3-4130 |
メモリ | 4GB PC3-12800 DDR3 |
HDD | 500GB SerialATAIII |
チップセット | インテル H81 Express |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 650 |
OS | Windows 8 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN |
インタフェース | USB 3.0×2(前面×1、背面×1)、USB 2.0×4(前面×2、背面×2) |
サイズ | W196×D430×H417mm |
ディスプレイ | - |
価格 | 59,850円(税込) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2013/11/7(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。