LGエレクトロニクスはソウル市内(韓国)で「isaiプレスカンファレンス2013」を開催。同イベントでは、KDDI(au)から11月中に発売される予定の最新端末「isai LGL22」についての詳細が語られた。また、記者団と開発者との座談会も行われ、様々なエピソードが語られた。本稿で詳しく紹介する。

本稿ではLGエレクトロニクス、KDDI(au)の関係者が出席して行われたisaiプレスカンファレンス2013の模様をお伝えする

LGがisaiに込めた想い

冒頭、LGエレクトロニクス・ジャパン プロダクトチームのキム・ヒチョル氏から製品の概要が紹介された。同社ではこれまで、日本市場にはグローバルモデルに「防水」や「赤外線」といった機能を付加した、いわゆる"カスタマイズモデル"を投入してきた。しかし本端末は、KDDI(au)とゼロから一緒に作り上げた"共同開発モデル"となっている。グローバルで展開するLGにとっても、これは初めての試みだったという。isaiのプロジェクトが実現した背景には、表面的な機能だけでなく、UIやユーザビリティにまでこだわった製品を日本のユーザーに届けたい、というLGの熱意があった。

KDDI(au)から11月中に発売が予定されている最新端末、isai LGL22。LGエレクトロニクスとKDDI(au)が共同で開発した

開発は「驚き・意外性」「特別感(他と異なる)」「使いこなせる」という3つのキーワードをもとに進められた。同端末のネーミングは「異才」を語源とする。キム氏は「isaiに決まるまで、候補となる名前をいくつも紙に書いて、並べて検討した」というエピソードを紹介した。

登壇するキム氏(写真左)。isaiは「驚き・意外性」「特別感(他と異なる)」「使いこなせる」という3つのキーワードをもとに開発が進められた

デザインコンセプトは水

製品デザインのコンセプトになったのは「水」。説明のために登壇したLGエレクトロニクス MCデザイン研究所PRMデザインチームのパク・ホンギュ氏によれば、リヤカバーはコップの水が表面張力で盛り上がる様子をイメージしているという。またホーム画面およびアプリ一覧画面の背景には、水面を表現するライブ壁紙が配置された。溢れ出るピュアな湧き水により、絶え間なくゆっくりと静かに揺れ動く水面(みなも)の姿を、新鮮な情報が次々に集まるスマートフォンのイメージに重ねあわせている。

コップの水が表面張力で盛り上がる様子をイメージしたというリヤカバーの様子。ゆるやかな曲線が非常に美しい

isaiの象徴とも言えるのが「isaiスクリーン」だ。これは新しいコンセプトのホームスクリーンで、これにより「SNS」「ビデオ」「ニュース」「トレンド」といったジャンルの最新情報がすぐにチェックできる。日常生活の中では、電車やバス、人を待つ時間など何気ないひとときに、ついスマートフォンを触るということがある。そうした際に便利な機能となっている。これについては後述を参照してほしい。

ホーム画面およびアプリ一覧画面の背景に、水面を表現するライブ壁紙を配置。操作するたびに波紋が広がる

日本人は個性を大事にするが……

この後、会場はデザイナー座談会へと移行した。キム・ヒチョル氏は「外国の1事業者と、ここまで深いコラボレーションをしたことはなかった。今回の共同開発で、日本市場のニーズを詳しく知ることができた」とコメントした。