7インチクラスのタブレットと違って、大きくて重い10インチクラスのタブレットは「ソファに座って家で使うのが主流」(石川専務)であり、外に持ち出さないのであればWi-Fiモデルで十分使える。さらにスマートフォンに毎月料金を支払いながら、さらにタブレットにも月額料金がかかるのは費用面での負担も大きいというわけだ。
このうち、「重さ」については今回のiPad Airで解決していると石川専務は言う。「今回は30%も軽くなっており、これなら外に持ち出せるサイズです」
さらに、もう一つの料金面を解決するために、KDDIでは新たに「データシェアプラン」を用意する。
これは、同社のLTEスマートフォンとiPad Airを合わせて、9GBまでのパケットを使えるというプランであり、その場合のiPad Airのパケット定額料金は最大2年間1,050円(月額)となる。たとえばKDDIのiPhoneを使っている場合、iPhoneの月額料金+1,050円でセルラーモデルのiPad Airが使えるというわけだ。端末代金は別途必要で、毎月割の適用はない。
これは、60%のユーザーが「1,000円くらいならセルラーモデルの方を選ぶ」と答えた調査結果をもとに導入したプランだという。
同様のサービスをソフトバンクもスタートするが、石川専務は「他社さんは9GBの内訳が7:2で固定となるので利用シーンが限定される。うちは"シェア"プランなので、8:2でも5:4でも構わない。さらに800MHzのプラチナバンドが使えることでも差別化できる」と他社との違いを強調する。
また、下取りサービスも導入する。対象となるiPadはWi-Fiモデルでも構わないという。下取り価格が最大1万8,000円と、ソフトバンクの最大2万7,000円を下回ることについては、「価格はそのときの相場に左右されて決めるので、今後状況を見ながら改定することは考えられる」と述べるに留まった。
石川専務は「1~2年くらいかけてWi-Fiモデルとセルラーモデルのユーザー比率を5:5くらいにしていきたい。今回のiPad Airでかなりハードルを払拭できたという感覚だ」と述べ、今後のiPad Airセルラーモデルの売れ行きに自信をのぞかせた。