「ESPRIMO WH77/M」のPC本体部分は台座の中に収められている。モバイル用CPUや低電圧メモリを採用しているのは、そのためでもある。ただし、バッテリは非搭載で据え置きでの利用が前提だ。レイアウトは、BDドライブを左側面に置き、抜き挿しする機会の多いポート類を右側面に集中、挿しっぱなしになりそうな有線LANなどを背面に回すなど、実用性に配慮している。
左側面にスロットイン式のBDXL対応BDドライブ。右側面にUSB 2.0×1 (電源オフ時充電対応)、USB 3.0×2、SDカードスロット、オーディオ系の端子。背面にUSB 3.0×2、有線LANを配置する |
ワイヤレス通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n対応無線LANとBluetoothのほか、台座の右側上部にNFCも搭載している。NFCとオリジナルソフト「F-LINK」を利用して、対応するスマートフォンと連携することができる。底面からはメモリにアクセスすることが可能。通風孔やスピーカーも底面に配置されている。
"やっぱりデスクトップ派"なら注目
今回のレビューに用いたのは、性能評価不可の試作機であったためベンチマークは割愛する。もっとも、WH77/Mは性能について細かく議論するようなマシンでもないだろう。
さて、2014年4月にはWindows XPのサポートが終了し、消費税率の引き上げも予定されている。日ごろから最新PCの動向をチェックしている読者のみなさんであれば、消費税はさておき、XPについては「何を今さら」という感じだろうが、世間一般には「え! 知らなかった」という人も多いと聞く。すると、「○○さん、パソコン詳しいですよね。実は、買い替えを考えているんですが……」といった展開で、相談を受ける機会が増えていくと思われる。
そして相談者の中には、デスクトップPCをリビング・茶の間に置いて、家族で共用しているユーザーも結構多いことだろう。WH77/Mの奥行きは最大でも345mmなので、いわゆるPCラックの最小クラス品(奥行き400mm)にも十分に収まる。タッチ操作スタイルと、これまで同様のPCスタイルを楽に切り替えられ、ノートPCにはない大画面と、デスクトップPCならではのキーボードが利用できる。Windows 8.1、タッチ操作の時代でも「やっぱりデスクトップがいいんだよね」という人に新たな選択肢を提供するマシン、それがWH77/Mだ。
なお、テレビ機能は内蔵しないが、オプションのネットワークテレビチューナー「FMV-NTV1」(店頭予想価格20,000円前後)を追加すれば、WH77/Mだけでなくスマートデバイスでもテレビを視聴することが可能となる。
ESPRIMO WH77/M | |
Intel Core i7-4702MQ (2.20GHz) | |
PC3L-12800 8GB (4GB×2) | |
Intel HD Graphics 4600 (CPU内蔵) | |
21.5型ワイド液晶 (1,920×1,080ドット、タッチパネル) | |
2TB SATA HDD | |
BDXL対応BDドライブ | |
IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、NFC、1000BASE-T対応有線LAN | |
USB 3.0×4、USB 2.0×1、SDカードスロット、92万画素HD Webカメラなど | |
W547×D224×H363mm(最小傾斜時)、W547×D345×H203mm(最大傾斜時)/約8.7kg | |
Windows 8.1 64bit | |
220,000円前後 |