メインの移動手段はやはり自動車。性能が大きく異なるため改造ができない序盤では乗り心地の良いものを選ぶのが得策 |
運動スキルがアップすると、バイクでは空中での操作性が向上し、ウイリー走行も長く行えるようになる |
ストーリーを進めていくと、『GTAV』のメインとも言える「強盗ミッション」である「ブリッツ・プレイ」が発生する。このブリッツ・プレイは、いわば「強盗ミッション」のチュートリアル。強盗ミッションでは、襲撃するターゲットの調査や逃走車の確保、服装の準備、ミッションに参加する仲間のチョイスなど、プレイヤー自身も犯行計画の立案に関わる必要があるが、ブリッツ・プレイではプレイヤーは綿密な計画を立てる必要はない。とはいえ、強盗の実行方法に関しては、銃を持って正面から突破する「派手」か、ビル内の人々をBZガス(催眠ガス)で失神させてから宝石を盗む「隠密」から選択することになる。また、強盗ミッションに雇うドライバー、ガンマン、ハッカーに関しても、個々の能力や成功時の分け前を考えながら候補からチョイスする必要がある。ひとえに「強盗」と言っても単なる強行突破ではないことがわかるだろう。
雇うメンバーの能力が高いほど安心してミッションを進められるが、実は仕事をこなすことで実行メンバーの能力も向上していく。さらに、能力が向上しても、分け前のパーセンテージは変わらないため、能力の低いメンバーを育てたほうが後々有利。もちろん、プレイヤー自身が強盗ミッションに不慣れな序盤は、腕利きのメンバーに頼った方がよいかもしれない。
目玉の強盗ミッションは非常にリアリティがある……という表現が適切なのかわからないが、間違いなく『GTAV』の醍醐味である。それはやはり、ミッション実行前に店内の調査や撮影するといった「準備ミッション」も組み込まれていることが非常に大きい。すでに建物内の構造を把握しているため、襲撃の際にイメージ通りに計画を遂行しやすい。これは他のゲームではまず体感できないことだろう。
言うまでもなく強盗は、現実世界では犯罪行為であるが、映画の主人公になりきる、ド派手な銃撃戦、闇に紛れた潜入、計画の立案、宝石の強奪、警察からの追跡、アジトの安堵感――『GTAV』にはひとつのミッションでこれだけのありえない日常、ありえない興奮がある。
パトカーとの激しいデッドヒートもつきもの。パトカーをまいて巻いてアジトへたどり着くまでが強盗ミッションです |
ライフゲージが50%以下になっても、ダメージを受けない状態でいると50%まで体力が回復する。瀕死になったら回復に専念しよう |
気がつけば、あっという間に6時間が経過し、フリープレイタイムはここで終了。ストーリー的には第3の主人公、トレバーが使用可能になったあたりだった。ミッション開始直後から、トレバーはある事件で逆上し、手段を選ばず相手を死に追いやる危険な男だが、圧倒的な個性と存在感を放つ彼には、グイグイ引き込まれる。著者一押しのキャラクターである。
今回は時間が限られていたため、ストーリーの進行に専念した。スカイダイビングなどのアクティビティや、テニスやヨガといったミニゲーム、本作の専用アプリ「iFruit」をスマホやタブレットにダウンロードしてフランクリンの愛犬「チョップ」に芸を教えるといった"オープンワールド"としての作り込みを味わえなかったのが残念なところではある。また、最大16人が参加できるオンラインコンテンツ『グランド・セフト・オート:オンライン』でも、本編同様のアクビティ―や『GTA:オンライン』専用の強盗ミッションに挑めるようなので、じっくりとプレイしてみたい。
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