簡単なスペックからチェック

今回レビューしたThinkPad T440sは、マルチタッチ対応の14型フルHD(1,920×1,080ドット)IPS液晶、動作周波数1.6GHzのIntel Core i5-4200U、12GBメモリ、128GB SSDを備えたハイペック仕様のモデルだ。

レノボの直販ストアでは基本仕様をベースとして、BTOで多彩なカスタマイズも可能となっている。例えばディスプレイは光沢なしのHD解像度(1,366×768ドット)からフルHD解像度(1,920×1,080ドット)のIPSパネル、さらにマルチタッチ対応のフルHDまで選択できる。

メモリは4GBから12GBまで、ストレージは320GBから1TBまでHDDの容量を選べるほか、128GBのSSDも選択可能だ。また、バッテリは取り外し不可の内蔵バッテリに加えて、交換可能な外付けバッテリの"二段構え"となっていて、外付けバッテリは3セルまたは6セルかを選べる。ちなみに今回は3セルの外付けバッテリを搭載する。ACアダプタは45Wと65W、それに65Wスリムタイプも用意される。

このほか、指紋センサーやスマート・カード・リーダー、Bluetoothなどもオプションで搭載可能になっていて、自分がPCを利用する環境や使用目的に応じて詳細に仕様を設定することができるのも大きな魅力だ。

堅牢性も確保した高級感あるデザイン

ThinkPadらしいシンプルなブラックを基調とした外観の「ThinkPad T440s」。第4世代Intel Core登場以降、Ultrabookの要件の1つとして「タッチ対応」が新たに加わった。ThinkPad T440sはタッチ対応モデルとタッチ非対応モデルの両方をラインナップしており、タッチ対応モデルの場合、Ultrabookに準拠した製品といえる。

本体サイズはW331×D226×H20.65mm、質量約1.59kgと薄型軽量に仕上がっている。数字の上ではほかのUltrabookと比較してずば抜けて軽量といえないのだが、重量バランスの取り方がとてもよくできていて、ヒザの上に置いてもディスプレイ側に倒れそうになることもなく、非常に安定している。

高級感があるカーボン製天板

これは、内蔵と外付けの2つのバッテリーを前後に分散して配置したことのメリットだろう。天板にはカーボンファイバー、底面にはマグネシウムが使用されていて、つや消しの天板は指紋もつきにくく、見た目にも高級感があるし、航空機やF1に使用される部品よりも強度に優れた素材だというから、持ち運ぶときにも必要以上に神経質にならずにすみそうだ。

試用機のディスプレイは前述したとおり、14型フルHDのIPSパネルを搭載している。ThinkPad X1 Carbonから採用するドロップヒンジにより、180度まで大きく開くことができる。発色は鮮やかで視野角も広くて見やすい。

高解像度で視野角の広い14インチフルHDディスプレイ。タッチ対応タイプを選べば、使い勝手はさらに良くなる

10点マルチタッチに対応した画面は、指が引っ掛かることもなく滑らかに操作できる。後述するThinkPad伝統のトラックポイントやクリックパッドの使い勝手も優れているが、実際にタッチ対応ディスプレイを使うと直感的な操作が可能で、やはり便利だと感じる。ネットでのコンテンツ視聴や軽くメールチェックをするときなどは、ほとんどタッチだけで済ませられるだろう。

ディスプレイと本体は180度まで開ける

インタフェースは、左右の側面に配置される。右側面にはヘッドホンとマイク兼用のオーディオ端子、メモリーカードスロット(SD/MMC対応)、USB 3.0、有線LAN、それにプロジェクターなどに接続できるアナログのVGA端子も用意されている。これは外出先でのプレゼンテーションなどに役立つだろう。また国内での利用は予定されていないものの、SIMカードスロットも装備している。

右側面

左側面

左側面には角型の電源端子、Mini DisplayPort、スマートカードリーダー、そして2つのUSB 3.0(うち1つはPoweredUSB)、そして放熱用の排気口が並べられている。

底面にはドッキングコネクタがあり、オプション製品を使用することも可能だ。バッテリは前後に1つずつ搭載されていて、後ろ側のリア・バッテリのみ、ユーザーが自由に着脱できるようになっている。

底面にはドッキングコネクタを配置

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