プロから見た「Intuos」の使用感は?
横から見ると、本体に傾斜がつけられているのが分かる。動作中は本体上部のランプが青く光るのも目をひく |
ファンクションキーは本体上部の角に取り付けられており、計4個搭載されている |
ペンも「Bamboo」から変更が加えられ、ソフトグリップとカラーペンリングが取り付けられた |
そして、実際に同機を操作してみた平尾氏は、「使ってみるとかなりしっくりきました」とかなりの好感触。これまでの「Bamboo」から「Intuos」になって本体に傾斜がつけられたのだが、この設計変更も「個人的にはproにも欲しい傾斜です」と評価した。そのほかの変更点として、「操作面に少しザラッとした摩擦があった」ことにも触れ、平尾氏にとっては利点と感じたそうだが、個人差があるだろうとも言及した。唯一、懸念点として「「Intuos Pro」のペンとの互換性がないのが残念です」と語っていた。それほど、普段のラフ制作などに使いたいと思わせる操作感だったのだろう。
限定デザインが登場した「Intuos Pro」
続いて、これまで「Intuos●(番号)」として数々のプロクリエイターに愛されてきたプロ向け機種であり、今回のブランド統合により名称が変更となった「Intuos Pro」を見ていこう。「Intuos5」の性能を踏襲したプロフェッショナルユースのモデルだが、今回のトピックとして、はじめて限定デザインの「Intuos Pro Special Edition」が登場したことが挙げられる。本体の上下にシルバーをあしらったもので、これまでのブラックとは印象の異なるものとなっている。
また、実際に「Intuos Pro」を試用した平尾氏は、「ファンクションキーが液晶ペンタブレットの「Cintiq」シリーズのように個別のボタンになり、クリック感が強化されたところが嬉しいですね」と語った。これまでフラットなスイッチ式だったファンクションキーが、個別に独立しクリック感のある感触になったことは見逃せない変化だ。
そして、今回の製品からバッテリーの持続時間がさらに長くなったことにも触れ、「ワイヤレスでも12時間持つとのことで、単純に考えて倍の時間かけて作業ができます。万が一充電を忘れても、仕事で2回は外に持ち出すことができそうです」と期待を寄せていた。ワイヤレスキットがこのシリーズから全サイズで標準化されたこともあり、この機種を導入することで、コードレスでの作画作業がより身近になりそうだ。
なお、「Intuos」および「Intuos Pro」の価格やバンドルソフトなどについては両機種の発表記事を参照のこと。そのほか、先日発表されたOS搭載の液晶ペンタブレット「Cintiq Companion Hybrid」に関しても、平尾氏によるタッチ&トライ記事や寺田克也など著名クリエイターによる使用感レポート、フォトレタッチャーによる考察記事などを掲載しているため、こちらも参考にしてみてほしい。