続いてLINE 執行役員でCSMO(Chief Strategy & Marketing Officer)の舛田 淳氏が登壇した。舛田氏が語るテーマは「Platform Strategy」。昨年のカンファレンスで語った「コミュニケーションツールからプラットフォームへ」という構想の進捗状況を初めに説明した。
「LINEのタイムラインについてこれまで数字を出してこなかった。ユーザーや知り合いから『タイムラインは使わないよ。』『失敗でしょ』といった様々な声をいただいた。では実際にどういう結果になったのか」と舛田氏は話し、タイムラインの利用者数を紹介した。
昨年の8月に提供を開始したタイムラインは、今年7月の月間ユニークユーザー数が7300万人(日本国内は2900万人)となり、この1年で330%の成長を果たした。LINE利用者2億人のうち3分の1に近いユーザーがタイムラインを利用しており、1日あたりのアクティビティについても、投稿、Like、コメントを合わせて5400万件に達することから、舛田氏は「身近で安心できるタイムラインという地位を確立しており、成功と言える」(舛田氏)と語っている。
ただ、会見後の質疑応答で記者から「ゲームのハイスコア更新といった投稿を行った人もユニークユーザーとしてカウントされているのか」と"成功"を裏付けるユニークユーザー数に対する疑問が出た。これに対し舛田氏は「もちろんアクティビティに含まれる。共有を行うかどうか確認を取った上での投稿なので、ユニークユーザーとしてカウントして問題はない」と回答した。
ほかにも、プラットフォーム構想の成果として、「LINE GAME」や「LINE camera」、「LINE マンガ」といった多岐に渡るファミリーアプリのダウンロード数を公開。ゲームを含むLINEファミリーアプリの総数は52個で、LINE cameraの4800万ダウンロードを筆頭に世界で合計2億9000万ダウンロードを達成した。
もちろん、その主力となっているのはLINE GAMEだ。52個中36個と、数量的に占めている割合も大きいが、ダウンロード数は1億9000万回にも及ぶ。個別のダウンロード数では、主力の「LINE POP」が3200万ダウンロード、「LINE バブル」が2500万ダウンロードに達する。更に、5月にリリースしたLINE ポコパンが公開後2カ月で1000万ダウンロードを達成するなど「ムーンやブラウンなどの人気キャラクターが登場しないアプリでも好評を得ており、次のブームになりそう」と期待を語った。
また、人気キャラクター「ソニック」が登場する「LINE ソニックダッシュ」がセガから提供されるほか、秋以降も「月に3、4本のペース」(舛田氏)でゲームアプリがリリースされる予定。
LINEでは、ゲームプラットフォームとして「小さなエキサイティングのコミュニケーションを無限に作っていく」(舛田氏)ことを念頭に置いており、シンプルで誰にでも遊ぶことができ、友達を気軽に誘えるゲームの開発コンセプトを掲げている。
そのため、ゲームプラットフォームを開放するのではなく、あくまで開発会社などと協力のもと、アプリ数を絞って提供していくという。