シンプルに使い勝手を考慮した設計
KIKIはカスタマイズ機能も豊富である。先ほどはツリー表示を行ったが、タブ表示にしたのが、図9である。
また、分割表示などもサポートしている(図10)。
上下だけでなく、左右も可能である。上下の場合には、上の部分をツリーから変更可能である。画面だけでなく、サイドバーも分割可能である(図11)。
ダイレクトリクエストという機能もある。あらかじめ登録したWebサイトに操作込みでアクセスするものだ。駅名を入力して、路線検索を行うと、ボックスに駅名が入力済みでページが表示される。
公式ページには、標準で搭載されたもの以外もサンプルとして紹介されている。さて、KIKIを思い出したのは、別な理由がある。Firefoxの開発ブランチの1つにFirefox UXがある。こちらでは、より新しいデザインやインターフェイスが実装される。2013年4月のバージョン23以降は、新しいテーマデザインとしてAustralisが使われている(図13)。
Australis自体は、Thuderbird 15に搭載されている。正直、これを見たときの第一印象が「どのブラウザもChromeに似たデザインになってきたな」である(今後、正式版に採用されるかは不明、また、あくまでテスト版である)。操作性や速度を追求すると、タブブラウザとしてこのデザインの方が適切なのかもしれないが、オリジナリティが欠如していくような感もある。そんな中、KIKIのように独自のデザインを持つブラウザはなんともユニークだ。残念ながらKIKIであるが、2011年以降、新しい動きはないのだが、このようなブラウザもあってほしいと思う。