マウスコンピューターのゲーマー向けブランド・G-Tuneでは、強力なGPUを搭載したノートPC「NEXTGEAR-NOTE」を、モバイルから大型の据え置き型まで多数のラインナップで展開している。
その中で最上位に位置付けられているのが、17.3型ディスプレイになんと2つのGPUを搭載し、さらに最大4台のストレージを内蔵可能なモンスターマシン「NEXTGEAR-NOTE i1100」シリーズだ。今回、同シリーズの中でも最強のカスタマイズが施され、販売価格は実に439,950円というハイエンドモデル「NEXTGEAR-NOTE i1100PA1-SP」の実機に触れることができたので、その超絶スペックを味わってみた。
パワーユーザーのための内部構造に感嘆
G-TuneのNEXTGEAR-NOTEには、11.6型、15.6型、17.3型の画面サイズが用意されており、15.6型と17.3型はさらに搭載するGPUによって、いくつかのシリーズに分かれている。しかし、その中で複数のGPUを備えるのは今回のi1100シリーズのみ。グラフィックスカードを2枚使用するSLI構成はデスクトップPCでも珍しいが、本機ではNVIDIA製モバイルPC向けGPUの最上位モデル・GeForce GTX 780Mを2個搭載することで、SLIをノートPCで実現している。
最上位シリーズだけあってボディはやや大柄なものの、前から見る限り、17インチクラスの据え置き型ノートとしてはオーソドックスなデザインだ。一方、背面には自動車のリアバンパー一体型マフラーを思わせる、幅広の排気口が左右に設けられており、黒1色の外観の中で異彩を放っている。
底面のカバーを開けて内部を見てみると、合計3つの冷却ファンとそれらに至るヒートパイプが目に入ってくる。このうち、左右のファンは2基のGeForce GTX 780Mを冷却するためのもので、先ほど見た背面の排気口のすぐ近くに位置していることがわかる。また、その間のファンはCPUのクーラーだ。
「NEXTGEAR-NOTE i1100」シリーズでは、すべてのモデルでコードネーム"Haswell"こと第4世代Coreプロセッサーの4コア版を搭載しているが、なかでもこのi1100PA1-SPは最上位のCore i7-4930MX Extreme Edition(動作周波数3.00GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.90GHz)を採用している。CPU、GPUともに現在最高スペックのものを取りそろえた構成だが、これだけのクーリングシステムが備えられていれば、高負荷の連続駆動も安心して行える。
また「NEXTGEAR-NOTE i1100」シリーズは、mSATA SSD×2台と、2.5インチサイズのドライブを2台、計4台のストレージを搭載可能なことが大きな特徴だ。このうち2.5インチベイには、底面カバーの一部を取り外すだけで簡単にアクセス可能。今回の試用機は1TB HDDが1台搭載されており、あと1台のHDDまたはSSDをBTOカスタマイズで追加可能となっているが、購入時に追加のドライブを選択しなかった場合も、製品には取り付け用パーツが同梱されている。ユーザー自身によるドライブの増設はあくまでメーカーサポート外になるということだが、一定の知識のあるユーザーなら、このパーツを利用してあとからHDDやSSDを増設することも可能だ。パワーユーザー向け製品らしい配慮といえるだろう。
なお、本機は4本のSO-DIMMスロットを備えており、メモリは8GB×4枚の最大32GBを搭載可能だが、底面からユーザーがアクセス可能なスロットは2本となっている。同様にSSDモジュール用のmSATAスロットもアクセス可能なのは1本だ。最上位モデルのi1100PA1-SPではすべてのスロットを消費済みなので関係ないが、ほかのモデルを選ぶ場合は、購入時でないと使用できないスロットがある点に注意しておく必要がある。