いきなりベンチマークとは進まずに、ひとまずオーソドックスにXPS 12の魅力についておさらいしていきたい。最初に触れるべきのは、なんといっても独特の変形ギミックだろう。言葉で書き表すと、液晶画面の部分をくるりと回転させて……となるのだが、百聞は一見しかず、下の動画と写真を見ていただきたい。片手で変形可能という触れ込みに偽りがないことがわかる。
【動画】片手でタブレットに変形(音声なし)。一人で撮影しながらデモしているのは、片手で実行できることを示すため。決して、撮影を頼める仲間がいない訳ではない |
液晶のクオリティも上々だ。仕様表にIPSとの記述はないが、視野角が広く、横から見ても色味の変化が極めて小さい。また、12.5型というあまり類のないサイズだが、使用した実感としては11.6型よりも13.3型に近い印象だ。ぼちぼち小さい文字がツラくなってきた筆者でも抵抗なく、フルHDの解像度を使える。
このタッチ対応液晶の表面は「Corning Gorilla Glass」で保護されている。そのほか、削り出しのアルミやカーボンファイバといった耐久性に優れた素材がきょう体に使われている。重量は1.52kgと最近のUltrabookの中では、はっきりいって重い部類だが、傷や破損を恐れて神経質に扱うのが性に合わないワイルド派のユーザーにはうってつけの安心感がある。
素材の話を続けると、パームレスト周りのマットな触感の心地よさは特筆もの。マグネシウム素材なのだが、「ソフトタッチペイント」なる仕上げが施されており、しっとりと手になじむ。キーボードは、[Enter]キーとその直上の[BackSpace]キーの幅が極端に狭められているのはいただけないが、12.5型という画面サイズもあって、キーピッチ19mmが確保されている。ストロークも不満のないレベルだ。
なお、今回のレビューでは大きく触れていないが、無線LANモジュールは最新のIEEE802.11acにも対応する。
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