スコア算出の仕組み

それぞれのWorkloadにおける結果の求め方はそれぞれ示したが、ではここからどうスコアを算出するか、というのがこちら(Photo31~36)である。方法論的には全部同じで、それぞれ個別の結果から個別の処理速度を算出(例えば所要時間の形で結果が出れば逆数を取る)し、それらの相乗平均を取った上で、適当な重みをかけてスコアを計算するというもので、このあたりは従来から全く変わっていない。自分で計算したい場合、XMLにExportすれば(Photo37)個別のテスト結果のパースは簡単に行なえるし、結果のファイル(拡張子がpcmark-8-result)は実体はZIPファイルなので、この中からResult.xmlというファイルを展開すれば同じ様に結果のパースが可能だ(余分な項目が多い分、ちょっとパースは面倒だが)。

Photo31: Home Testのスコア算出方法。

Photo32: Creative Testのスコア算出方法。

Photo33: Work Testのスコア算出方法。

Photo34: Storage Testのスコア算出方法。

Photo35: Adobe Creative Suite Testのスコア算出方法。

Photo36: Microsoft Office Testのスコア算出方法。

Photo37: ExportしたXMLファイルの中身。これはHome TestとWork Testを行なったあとの結果。

ということで、実際にどんな程度のスコアになるのか? ということで、ちょっと幾つかのパターンを実施してみた。グラフは、

Haswell Core i7-4770K + DDR3-1600 8GB + Radeon HD 7970
OpenCL Haswellの環境で、OpenCLを有効(Radeon HD 7970を利用)
GTX 770 Core i7-4770K + DDR3-1600 8GB + GeForce GTX 770 OC
Ivy Bridge Core i7-3770K + DDR3-1600 8GB + Radeon HD 7970

の4つのパターンで、Work/Home/Creative/Storageがそれぞれどんな結果になるかを見たものだ。細かなテスト環境は表2に示すが、要するにCore i7-4770K + Radeon HD 7970の結果を基本として、OpenCLを使った場合、ビデオをGeForce GTX 770に換えた場合、CPUをCore i7-3770Kに変えた場合の3つのパターンでどれだけスコアが変動するかを確認したものだ。

■表2
CPU Core i7-3770K Core i7-4770K
M/B ASUSTeK P8Z77V-PRO Intel DZ87KLT-75K
BIOS Version 1805 KLZ8711H.86A.0334
Driver Inf Driver 9.3.0.1021 Inf Driver 9.4.0.1017
Video AMD RADEON HD 7970+Catalyst 13.4
ZOTAC ZTGTX770-2GD5R01+GeForce Driver 320.49
Memory DDR3-1600 CL11 4GB×2
HDD Intel SSD520 128GB(System) NTFS
OS Windows 7 Ultimate 64bit 日本語版+SP1

結果は見てお分かりの通りで、やはりOpenCLに対応したアプリケーションは相応に高速化されるし、新しいプログラムではHaswellだとやや性能が伸びやすい。逆にビデオは(絶対性能がそれほど無いためもあってか)あんまり数字が変わらない印象だ。このあたり、もう少し色々なテストパターンをやってみると面白いかもしれないが、今回はあくまでもベンチマークそのものの紹介ということで、この程度に留めさせていただいた。

次ページということで~まとめ