――そもそも佐野さんが役者になろうと思ったきっかけは何でしょう?

憧れでもありましたし、小さい頃から目立ちたがり屋だったので、普通にテレビに出たかった。人前に立つことは全然嫌いではなかったですし。でも、トークが下手で、「何か面白い話して」って振られるのはすごく苦手でしたね(笑)

――役者の捉え方はさまざまだと思いますが、佐野さんにとっての演じることの魅力は何でしょう?

僕なんかまだまだですけど、自分以外の人間を演じられる――ということが一番面白いです。職業ひとつにしても、消防士にだって警官にだって医者にだってなれるし、極端な話、ものすごく頭の良い人の役もできるわけじゃないですか(笑) そこがすごい楽しいし、うれしいんです。小さい頃から人生が一回しかないのがすごくもったいないと思っていて、一回きりの人生、一つの職業しか経験できないのは嫌で。小学校の頃、サッカーをやっていたんですけど、「俺はこのままずっとサッカーしか知らないのか……」って考えていました。

――役者になりたいと思う人は星の数ほどいると思いますが、佐野さんの場合、どうしてここまでこれたと思いますか。

運、だと思います(笑)。不思議と「ここぞ」という時にうまくいくんですよね。高校生の時も、明日レギュラー取らないと高校最後の試合に出れないという日になぜか活躍できたりして。周りの人からは「運じゃなくておまえが持っている"何か"だよ」って言われますけど、自分ではよく分かりません。

――これから本格的に役者としての道を進んでいく中で、忘れたくないことは?

人から憧れられる存在になりたい。よくよく考えるとすごいことだと思いますけど、人に影響を与えることのできる仕事をする上で、いつまでも忘れたくないことですね。

――では、逆に今の佐野さんに足りないものは?

実力です(笑)。まだまだ自分で納得のいくお芝居ができてないと思うので。ファンの人には「いつも応援してくれてありがとう」、今日初めて僕を見てくださった人には「絶対後悔させないので待っていてください」と言いたいです。

――今年後半、佐野さんがやりたいことを教えてください。

忙しくなりたいですね。仕事が大好きということもありますが、そういう時こそ役者としてはもちろん、自分の真価が問われると思うんです。例えば一年後、今と同じようなことを言えるかどうか確かめてみたいというか。自分で自分にプレッシャーかけないとダメなタイプだし、実際に忙しくなって「この仕事ちょっとしんどいですね……」みたいなことを言っていたら全然ダメだと思いますから。

――では、これから先、ひと回りもふた回りも成長し、すっかり"変身"した佐野さんを楽しみにしています。

ありがとうございます。変身、できるかなぁ……(笑)。がんばります!

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配信日:毎週水曜更新(各エピソード4話完結)
主題歌:安室奈美恵「Baby Don‘t Cry」
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