2位:iPadの登場

2010年は、App Storeにとってブレークスルーの1年だったに違いない。なかでもiPadは、iPhoneと動作環境が大きく異なるデバイスの投入ということもあり、大きなインパクトを伴った。ダウンロードボタンにiPad対応であることを示す「+」が追加されるなど、オンラインストアとして仕様変更も行われている。2011年3月には6万5千、2012年5月には35万のiPad向けアプリが公開されるなど、着実に存在感を増していることにも注目したい。

iPadでは大半のiPhone向けアプリが動作するが、App StoreではiPad向けアプリが優先表示される

1位:ゲームタイトルの充実

過去5年間の年間トップダウンロードを見ると(次ページ図表)、2010年以降は新たに「ゲーム」というカテゴリが設けられていることがわかる。日本ではそれほどのダウンロードは獲得していないが、「Angry Birds」というカジュアルゲームが大ヒットを記録した年だ。それが契機となったわけではないだろうが、以降AppleはiOSデバイスをゲーム端末として意識するかのような機能追加を計り、WWDC 2013でも2D描画フーレムワーク「Sprite Kit」やゲームコントローラ仕様「MFi game controllers」が発表された。iOSデバイスおよびApp Storeの今後を占ううえでも、ゲームへのコミットは重要な意味を持ちそうだ。

Angry Birdsが世界的にヒットしたあたりから、急速にゲームタイトルの増加と質的向上が見られるようになった(画面は日本のApp Storeでヒットした「桃太郎電鉄 JAPAN+」)