App Storeのオープンは、iPhone 3Gの発売と同じ2008年7月10日。当初は500のアプリでスタートしたが、現在では90万以上にまで増加、ダウンロード数も年間500億を超えるなどひとつの"産業"にまで成長を遂げた。5周年という節目を迎えた今日、これまでの歩みを振り返ってみよう。

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iPhone/iPadユーザであれば誰もが存在を知る「App Store」。公開できるアプリは厳しい審査を通過したもののみ、いわゆる"お試し版"を許さないなど、一定の品質を保とうとするAppleの運営ポリシーが奏功し利用者を順調に増やしている。ハードウェアの魅力も大きいが、開発を支援するなどアプリの充実があったからこそ、iPhone/iPadというプラットフォームがここまでの繁栄を遂げたともいえるだろう。

Appleはオープン5周年という節目にあたり、App Storeに5年の歩みをまとめた特設コーナー「タイムライン」を公開している。そこには、オープン当初500のアプリでスタートしたこと、オープン後最初の週末には1000万以上のダウンロードを獲得したこと、9月には1億ダウンロードを達成したこと、などiPhoneの勢いを示す出来事が綴られている。ここでは、特筆すべき3つの出来事/トレンドをピックアップ、5年の歩みを振り返ってみたい。

5周年を迎えた「App Store」。一部アプリの無料化など、記念イベントが実施されている

3位:デベロッパへの支払総額の増加

WWDCの基調講演では、ほぼ毎年のように「アプリ開発者への支払総額」について言及される。開発者会議という性格上当然ともいえるが、今回公開された「タイムライン」にも、しっかりと支払総額について触れられている。それによれば、2010年6月に10億米ドル、2011年3月に20億米ドル、2012年1月に40億米ドル、2013年6月に100億米ドルと、支払総額が加速度的に増えていることがわかる。開発者が潤えば新規参入者が増え、App Storeの活気も増すという好循環は、堅調に推移しているようだ。

アプリは「有料」と「無料」に二分されているが、アドオンの購入(In-App Purchase)という手法が普及している現在、両者の区別は以前より明確ではなくなっている