そのカギとして宮内社長が挙げるのが、月額980円で10分以内の通話が月500回まで無料になる「だれとでも定額」だ。現在、加入者数が270万人まで増えたという同サービスについて、宮内社長は格安航空会社・LCCを例に出し、「ローコストで価値のあるものを提供していけば、そこに道があるはず」と自信をのぞかせる。
そんな「だれとでも定額」を今回、ウィルコムは他社のスマートフォンにも提供する。そのための専用端末が「だれとでも定額パス」。BluetoothでAndroidスマートフォンと接続し、基本使用料月額490円で「だれとでも定額」を利用することができるクレジットカードサイズの端末である。
「音声通話をよくする人は人は通話料金が4,000円や5,000円になることもざらにある。そういう方や、他キャリアの端末に電話をよくする人にとってはプラスになる」(宮内社長)
さらにウィルコムは固定電話ライクなPHS端末「イエデンワ2」を7月下旬に発売すると共に、迷惑電話や電話を使った詐欺を防止することを目的とした「迷惑電話チェッカー」を7月4日より発売すると発表した。
宮内社長によると、電話を利用した詐欺被害額は2012年で364億円にまで膨れ上がっており、これをシャットアウトできないかと考えた結果、開発したのが「迷惑電話チェッカー」だったという。
迷惑電話チェッカーはソーシャル機能を活用したチェック機能を有しており、電話がかかってくると発信番号をサーバに問い合わせてブラックリストと照会。迷惑電話だと判断した場合はその旨がアナウンスされ、着信音は鳴らなくなる。また、着信した場合でも「拒否」ボタンを押せば次回からの着信を拒否できる上、その番号をブラックリストに申告することができるのだ。申告の数が増えると該当の番号はブラックリストに追加され、データはつねに最新のものに更新されていく。迷惑電話チェッカーの基本使用料は月額210円。オプション料490円を加えて、合計700円で運用できる。
続いて宮内社長は、日本のスマートフォン普及率が48%であるというデータを提示し、「スマホ戦国時代に参戦したい」と宣言した。