第4世代Coreプロセッサ、ポイントは"省電力"と"グラフィック性能"
先ほども紹介したように、この夏のPCが大幅にパワーアップしたのは、PCの性能を最も大きく左右するパーツのCPUが、最新の第4世代Coreプロセッサになったからだ。「第4」世代と言うからにはこれまで第1・2・3があったわけで、実際にここ3年ほどは新しい世代のCoreプロセッサが毎年登場している。
6月4日に開催した世界最大級のコンピュータ見本市・COMPUTEX TAIPEIで、インテルから正式に、Haswellこと第4世代Coreが発表された |
こちらはCOMPUTEX TAIPEIで展示されていた、モバイル向けの第4世代Coreプロセッサの実物 |
「毎年性能が良くなっているなら、もう十分じゃないか。自分にはそんなにすごい性能のPCは必要ない」と思われるかもしれない。確かに、もし「今お持ちの機種に比べて2倍の性能!」というPCがあったとしても、Wordでレポートを書いたりExcelで売り上げを集計したりする作業が半分の時間で終わるわけではないので、その性能を実感できる機会は少ないだろう。
しかし、今回の第4世代Coreプロセッサは、これまでとは違う部分で性能のアップを図っているのが特徴だ。どこが良くなったかというと、それは「バッテリ駆動時間」、そして「グラフィックス性能」の2点に尽きる。
従来のCPUは、計算のスピードをより高速にするために進化を重ねてきたが、第4世代Coreプロセッサは、高速化よりも消費電力・待機電力を小さくすることを優先して設計されている。これにより、インターネットを見たり、動画を再生したりといった使い方なら、朝出かけてから夕方帰ってくるまで、充電なしで丸1日使えるノートPCも夢ではなくなった。
また、グラフィック能力がアップしたことで、従来はデスクトップPCでないと動かせなかったゲームソフトがノートPCでも楽しめるようになったり、動画編集がより高速になったり、外部ディスプレイに接続したときの動きがよりスムーズになったりと、これまでのノートPCではできなかった使い方が可能になった。
「処理性能が大幅アップ」と言われるよりも、「これまで5時間しか持たなかったバッテリが8時間持ちます」「ファイナルファンタジーの最新作も動きます」などと言われるほうが、今夏のPCの威力をイメージしやすいだろう。第4世代Coreプロセッサ搭載PCは、このようなパソコンマニアでなくても実感できるメリットを備えた製品となっている。
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