マイケルがいた場所は、近代的なビルが立ち並び、絢爛豪華なネオンで彩られた街で、かつてのセレブや旅行客、それらを狙う輩で溢れかえったバインウッド大通り。立っているだけで通行人が話しかけてきたり、大道芸人が芸を披露していたりと、現実世界でも起こりうる日常がここにはあった。また、バスツアーに参加したり、タトゥーを入れたり、手持ちのスマホで風景や人物を撮影したりといった楽しみ方も用意されている。この仮想現実っぷりは言うまでもなく凄まじいものがある。
と、ここでレーダーをチェックしてみると、「?」マークに近づくとイベントが発生する「ランダムイベント」が数多く表示されていた。これまでのシリーズのように、人物を目的地まで送り届けるヒッチハイカーミッションや、レースに参加して賞金を稼ぐアトラクションなどはもちろんだが、新たにATMの強奪などもできるようだ。
今回はレーダーを頼りに路地にいたセレブを助けるミッションに挑むことに。彼女はレイシー・ジョナスと名乗る有名人で、執拗なパパラッチの激写行為に恐怖すら感じているという。うまくパパラッチを撃退して近くにあった車で逃走。無事、彼女の自宅まで連れて行くことに成功した。こうしたミッションをクリアしていくことで、現金も獲得することができる。
ここでさらにキャラクター・スイッチ。「Blitz Play」をご紹介しよう。
Blitz Playは特殊なミッションで、『GTAV』のメインミッションとなる「強盗ミッション」に近いものとなる。強盗ミッションでは、襲撃する銀行や車両の確保、マスクを含めた服装の準備など、プレイヤーも犯行計画に関わる必要があるが、今回のBlitz Playではマイケルのお膳立てにより、緻密な計画を立てる必要がない。ただし、高報酬の盗品も手に入れられないので、強盗ミッションのための予行演習ともいえるのかも知れない。
今回のマイケルの計画は、彼のお気に入りのアクション映画からインスピレーションを受けており、3人の主人公が協力しながら武装した現金輸送車を強奪するというもの。すでにマイケルは銀行の情報を入手しており、輸送車の移動経路も確認済み。
さて、いざBlitz Play。第一段階はゴミ収集車を操作して、現金輸送車を襲撃しなければならない。襲撃の流れは、1.ビルにスタンバイしているトレバーに切り替えて双眼鏡で現金輸送車を監視、2.指定されたポイントに輸送車がきたら、マイケルに切り替えてゴミ収集車横付けして道を塞ぐ、3.フランクリンがレッカー車をぶつけて輸送車を横転させる、4.輸送車のドアを爆破して金を強奪、5.証拠となりかねないゴミ収集車を破壊、さらに自分の車に乗り換えて逃走、というもの。……なのだが、輸送車を横転させてまもなく警察が到着……銃撃戦に突入してしまった!
幸い、物陰に隠れながら銃を撃つアクションに加え、今回は動きながら銃を撃てるようになっている。また、遠方にいるトレバーに切り替えることでライフルで警官をスナイプしたり、ロケットランチャーで逃走経路を派手にこじ開けたりと、連係プレーを見る事ができた。
……と、ここで今回のデモンストレーションは終了。初めて『GTAV』を生で見た感想としては、さすが『GTA』シリーズの最新作。究極のオープンワールドゲームを生み出そうとするロックスター・ゲームスの意気込みをひしひしと感じることができた。いったい「GTA」シリーズはどこまで進化するのだろうか。今回は詳しいゲームシステムや、主人公のストーリーは明かされなかったが、発売予定の秋頃までには、さらなる『GTAV』の魅力をお伝えすることができるだろう。