ざんまいプレイは、EPGからの集計、ユーザーの利用傾向の分析と検索を組み合わせた機能だ。
標準で利用できる機能は、ジャンルごとの番組リスト「アニメ・特撮」「音楽」「スポーツ」「ドラマ」「映画」「ニュース・報道」の表示と、「急上昇ワード」「いつもの番組」「あなたにおすすめ番組」「新番組」「ほかにもこんな番組」だ。リモコンの左右キーでそれぞれの機能を切り替えて使用することができる。リスト表示時に「緑」ボタンを押すことで、選択されている番組のダビングを行うことも可能だ。
ジャンルによる検索は、見たい番組やジャンルが決まっている場合に便利な機能だ。過去番組表と違って不要な情報は表示しないため、番組を探すのは楽だ。また、より細かなジャンルを指定して新規登録を行うこともできる。
「急上昇ワード」は、一種の番組検索機能なのだが、検索に使えるワードとしてその時々で注目されている人物やワードがリスト表示されるというものだ。話題の番組や出来事などに関する番組を探すのに便利な機能だ。
「いつもの番組」は、いつも見ている番組をリストアップしていくれる機能だ。連続ドラマや、いつも見ているバラエティなど、見逃したくない番組をピックアップしてくれる。「あなたにおすすめ番組」は、ユーザーの視聴傾向を元に番組をリスト表示する機能だ。
「ほかにもこんな番組」は、視聴中の番組や再生中の番組に内容が近いものをリストアップする機能だ。興味のある分野の番組を続けて探して視聴することが可能だ。
なお、「レグザZ7」シリーズでは、シーン検索が可能なクラウドサービス「TimeOn」が利用できるのだが、残念ながら、DBR-M490にはTimeOnの機能は搭載されていない。レグザAppsコネクトには対応しているので、スマートフォンやタブレットなどを使えば、同様の機能を利用できるのだが、DBR-M490のみではシーン検索は不可能だ。また、今後のファームウェアの更新の際にも、この機能が追加される予定はないという。
番組保存が目的でもタイムシフト視聴が目的でも現時点ではベストチョイス
このところ、パナソニックの「ディーガ DMR-BXT3000」やシャープの「BD-T2300」「BD-T1300」など、各社から"全録"マシン、あるいは"全録"マシン的な使い方も可能なレコーダーが相次いでリリースされている。それらと比べた場合、DBR-M490のチューナーやHDDの構成はどうなのだろうか。
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パナソニックのDMR-BXT3000では"全録"用に、3波チューナー3基、地上デジタルチューナー3基を搭載し、通常録画用に3波チューナーを1基搭載している。それに比べると、使えるチューナーの総数が増えただけでなく、BS/110度CSで5基のチューナーを利用できるというのはDBR-M490の大きなメリットだろう。搭載しているHDDの容量もDMR-BXT3000では2TB(通常録画用と"全録"用を合わせて)となっており、DBR-M490は2倍以上のサイズだ。
また、DMR-BXT3000では通常録画用のチューナーを1基しか搭載していないのに対して、DBR-M490では3基。この差は、特に"レコーダーとして"の使い勝手に大きく影響する。
通常録画用のチューナーを使用したタイムシフト録画機能について、DBR-M490では、通常録画用のHDDの中にタイムシフト録画専用領域を割り当てるという方式をとっている。一方、シャープのBD-T2300/BD-T1300の場合、録画は番組単位で行われ、特に専用の領域を確保しているわけではない。しかしBD-T2300/BD-T1300は、"全録"レコーダー的な使い方ができるとはいえ、一時保存できるのは1chだけで、しかも1日に録画できるのは18時間まで。全時間帯にわたっての記録は不可能だ。方式的にはBD-T2300/BD-T1300にも魅力はあるのだが、総合的にはDBR-M490のほうが使い勝手は良いといえるろう。
機器の構成から見ると、「放送されている番組から保存用のライブラリーを作成したい」というユーザーには、BR-M490は、現時点でベストなチョイスだといえるだろう。とにかく全放送波の番組を大量に溜め込むことが可能だからだ。
また、「ざんまいプレイ」の採用によって、タイムシフト視聴を目的とした場合の使い勝手も向上している。特に目的の番組や内容がはっきり決まっておらず、漠然と面白い番組はないかと探すようなユーザーには、「ほかにもこんな番組」や「あなたにおすすめ番組」の搭載はうれしいところだ。シーン検索機能は搭載されていないが、それでも膨大な広さのタイムシフト領域を十分に楽しむことができるだろう。