Windows 8.1の新機能を紹介する「First look at Windows 8.1」
一方のCOMPUTEX TAIPEI 2013では、既報のとおりWindows担当チーフマーケティングオフィサー兼チーフファイナンシャルオフィサーであるTami Reller(タミ・レラー)氏が、Windows 8.1 RTにアップデートすることで、同こんされているOffice 2013 RTにOutlook 2013が無償で加わることを発表。興味深いのは、Windows User ExperienceチームのJensen Harris(ジャンセン・ハリス)氏が登場するWindows 8.1の機能を紹介する動画だ(図04)。
ロック画面にはスライドショー風の機能が備わり、ローカルストレージだけでなくSkyDriveやWindows Phoneなどに保存した画像をそれぞれ表示できるという。ただし、ロック画面にデータを取り集める機能を持たせたとは考えにくいため、Windows 8.1内に各ストレージやデバイスとの同期機能を利用すると思われる。スタート画面は既に知られているように、Windows 8のスタート画面に並ぶタイルの4倍にあたる"ラージタイル"と、4分の1にあたる"スモールタイル"を用意。また、背景画像の指定も可能だ。動画では各Windows OSのベータ版で描かれていた熱帯魚の"ベタ"の画像が使われていた(図05~06)。
また、下端からスワイプすると現れるアプリビューは、Windows 8における「すべてのアプリ」に相当するものだが、新たにソート機能を搭載している。現状と同じ「by name(名前順)」に加え、「by date installer(インストール日時順)」や「by most used(使用頻度順)」「by category(カテゴリー順)」が選択可能。また、右上に見えるテキストボックスを用いて直接アプリケーションを検索することもできそうだ(図07)。
Windows 8では複数のタイルを選択しても、ピン留めに関する操作しかできなかったが、Windows 8.1では複数のタイルを選択した状態で並び替えやドラッグ&ドロップによるグループ化が可能。また、グループ名をタップすることで、直接グループ名を変更することもできる。逆にこれまでこのような操作ができなかったのか首をかしげてしまうが、素直にユーザビリティの向上として受け入れたい(図08~09)。
設定チャームには背景色やアクセントカラーを自由に変更するカラーチャートを用意。これで、ようやく自身の好みに応じたスタート画面のカスタマイズが可能になった。動画を視聴して気になったのが、スライド操作でスタート画面を左右に動かすと同時に背景画像が変化するシーンがある。同氏は「背景画像も一緒に移動する」と紹介し、一部のプリセット背景画像にはアニメーション効果が用意されているようだ(図10~11)。
動画では検索チャームの拡張機能にも触れている。既報のとおり検索チャームの範囲にSkyDriveやBingが加わることで、シームレスな検索を実現。検索可能なコンテンツはBingと同じため、モダンUI(ユーザーインターフェース)上で画像や動画検索も可能だ。サイズや色、種類といった絞り込み検索もアプリバーから選択するなど、一貫した操作性を提供している(図12~13)。
この他にも、Windows 8.1上で作成したファイルは直接SkyDriveに保存可能になった点や、スナップの可変的なサイズ変更機能などを紹介。もっともこのあたりは前回も述べたので割愛するが、全体的にデスクトップ機能はWindows 8.1と同じく維持しながら、モダンUIベースの改善が中心となっている。
既報のとおり、Enterpriseエディション固有と思われる新機能も公開され、ますます現実味を帯びてきたWindows 8.1。現在Windows 8を利用しているユーザーにはアップデート版が無償提供されるため、Windows 8にとどまるメリットは少ない。Windows 8ユーザーにとって、6月26日(現地時間)提供開始予定のWindows 8.1パブリックプレビューは興味深い存在となるだろう。