VAIO Pro 11のCTOやオプション要素についても触れておこう。VAIO Pro 11の店頭販売モデルはタッチパネル搭載モデルとタッチパネル非搭載モデルの2種類が用意され、どちらもCPU/メモリ/SSDといった基幹スペックは同一。CTOでグレードアップ可能な要素のうち、重要なのはCPU/ストレージ/OSの3つ。それぞれ以下の選択肢が準備されている。
- [CPU] Core i5-4200U → Core i7-4500U(+10,000円)
- [SSD] 128GB → 256GB(+15,000円)
- [OS] Windows 8 64bit → Windows 8 Pro 64bit (+5,000円)
また、VAIO Pro 11のメモリはCTOで増量オプションは提供されない。つまり4GBが上限だ。主な用途がメモリ4GBでやりくりできる作業なのか否かで、VAIO Pro 11の価値が決まってくるといえよう。
本体以外で注目したいのは、シートバッテリとワイヤレスルータ「VGP-WAR100」の2つだ。前者は本体底面に装着することで、バッテリの駆動時間を約11時間から約23時間へと延長できるのに加え、本体の剛性も強化できる魅力多岐なアイテム。
後者のワイヤレスルータは有線LANを無線LANに変換するコンバータだが、VAIO Pro 11のACアダプタにはUSBポートがあり、そこにワイヤレスルータを接続して一体化するという面白い設計を採用している。出張先のホテルに有線LANしかない場合に重宝するアイテムだ。
また、VAIO Pro 11と同じ設計・同じハード構成ながら赤色に特別に塗装された「VAIO Pro 11 | red edition」の存在もここで触れておきたい。VAIO Pro 11の特別版、という位置づけではなく、高品質な塗装と専用の手厚いサポートプランといったプレミアムな要素を付け加えたもの。「VAIO | red edition」というシリーズの中に「VAIO Pro 11 | red edition」が含まれている、ということになる。
注目したいのはred editionの名の通り、艶やかな赤色に塗装されたボディだ。この塗装のために専門職人が動員され、4層の塗膜(ピンク+ピンクシルバー+レッド+UVコーティング)と手磨きによる美しい赤色を実現させた。4層目のUVコーティングには、赤色をより明るく見せ、耐久性も向上させる効果もある。
まとめ : 伝わってくるソニーの「本気」
VAIO Pro 11の実機に触れたなら、あらゆる部分からソニーの情熱や意気込みを感じることだろう。これだけの要素を詰め込んで店頭予想価格で160,000円前後という価格は魅力的だ。さらに、直販CTOのオーナーメードモデルではタッチパネル非搭載の128,800円~、自分好みに仕立て上げることができる。
搭載CPUやメモリのスペックから考えると、ビジネスユースやWebサービスの利用、ちょっとしたデジカメ写真編集といった用途向けであることは明確だが、これらの用途がメインなら間違いなくVAIO Pro 11は「買い」。2013年モバイルPCの最人気モデルになる可能性を秘めた製品といえる。
VAIO Pro 11 (SVP11219CJB) | |
Intel Core i5-4200U (1.60GHz) | |
4GB (4GB×1) | |
Intel HD Graphics 4400 (CPU内蔵) | |
11.6型ワイド液晶(1,920×1,080ドット、タッチパネル、IPS) | |
128GB SATA6Gb/s SSD | |
非搭載 | |
IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0+HS | |
W285.0×D197×H13.2~17.2mm/約870g(バッテリ含む) | |
約11時間 | |
Windows 8 64bit | |
160,000円前後 |