「Opera Next 15」の新機能
Opera Next 15の新機能であるが、まず図4のようにSpeed Dialが一新された。フォルダが導入され階層的な管理が可能になり、ブックマーク代わりに使うことも可能である(図6)。
検索機能などもある(図7)。
アドレスバーの右にあるハートのアイコンをクリックすることで、今見ているページをスタッシュボックス(隠し金庫)に保存される。実際にいくつかのページを保存したのが、図8である。
Webページの一部を表示しながら、まとめてみることができる。表示される領域は、右のスライドバーで調整可能である。複数のページを比較するのに役立つだろう。ブックマークに登録するほどでないが、複数のページをちょっと保存しておきたいというときに便利だ。もちろん、タブで開いておくという方法もあるが、いつの間にかタブが増えてしまうと比較がしにくい。少し試した限りでは、非常に便利に感じた。スタッシュボックスに登録されると、ハートのアイコンが赤くなる。再度、クリックすると登録が解除される。
最後に、ディスカバー機能である。これは、指定した国や地域の新着記事などを一覧表示する機能である。図6の[Speed Dial]で[ディスカバー]を選ぶ。デフォルトでは「Global」(全世界)が選択されている。ここで、日本に絞りこんでみる。設定アイコンをクリックし、[国および言語]タブの下の方にある「Japan」を選択する。
今度は日本の新着記事が表示される。
さらに記事を絞り込んでみよう。設定で[Customize Top Stories]タブを選び、不要なカテゴリのチェックを外していく(図11)。
一覧のどれかをクリックすれば、該当の記事にリンクする。
新しいOperaへの期待
さて、レンダリングエンジンを変え、スタート時のSpeed Dialなども大きく変更された。スタッシュボックスなどの新機能も期待が持てる。まさに、従来のOperaとは、別のWebブラウザになったといっても過言ではない。しかし、Opera Next 15では、Opera Notes、Link、タブのサムネイルといったOperaらしい機能がなくなっている(現状、β版なので未実装な機能もあるだろう)。また、Opera Mailも削除された機能である(スタンドアロンプログラムとして提供されるようになった)。最近では、Webメールなどが増え、POP3タイプのメーラーはニーズが低くなっている。これは、ユーザーからのフィードバックとのことだ。
将来のバージョンでは、より多くの機能が搭載されていくと思われる。その意味でも、新たなWebブラウザという意識の方がよいのかもしれない。一時的にせよ、これまでのOperaユーザーにとっては不満足な部分もあるかもしれないが、今後、どのような開発ペースなのか注目したいところである(Google ChromeやFirefoxでは、6週間おきにバージョンアップが行われている)。
レンダリングエンジンの開発を自前でしないことが、よい結果に繋がればよい。しかし、たんなるクローンブラウザになってしまうおそれもある(これらについて、Opera Software ASAは、全面否定しているが)。そのあたりも注目していきたい。