撮影後にRAW現像や画像を加工したいときは、再生画面で十字キーの下を押せばいい。特にカメラ内RAW現像は使い勝手が良いので、写真好きな方ほど多用することになるだろう。鮮やか、ナチュラル、雅(MIYABI)、リバーサルフィルム、モノトーンという5種類の画像仕上げ「カスタムイメージ」のほか、ホワイトバランス調整、増減感、シャドー補正、ディストーション補正が可能。JPEG撮影時でも、同じく再生画面で下キーを押すことで、のびーるフィルター、小顔フィルター、HDRフィルター、コラージュ、デジタルフィルター(白黒、セピア、トイカメラ、レトロ、カラー、色抽出、色強調、ハイコントラスト、トゥインクル、ソフト、フィッシュアイ、明るさ、ミニチュア、スリム、ネガポジ反転といった「デジタルフィルター」を適用できる。

再生時に下キーを押すと、RAW現像やフィルターの適用が行える

カメラ内RAW現像が手軽に行える

小顔フィルターを試してみた。縮小補正の結果を見ると、予想以上に自然!

ただし、これらのカスタムイメージやフィルター類は、動画に適用することはできない。近ごろはコンパクト機でも動画にさまざまなフィルターを適用できる機種が増えているだけに、この点は少々残念。なお、動画撮影はモードダイヤルを動画モードに合わせて行うのが基本だが、他のモードであっても、赤いボタンを押すと動画記録がスタートする。動画撮影中のズーム操作はデジタルズーム(約1.95倍)のみのようだ。

繰り返し書いているように、MX-1はとにかく画がキレイで、撮っていて楽しいカメラだった。個人的に惜しいと感じた唯一の点は、アクセサリーシューがなかったこと。それさえあれば、外部ストロボを使うなど楽しみ方が膨らんだと思う。とはいえここ数年、コンパクト機では1/2.3型のセンサーを使用した画質面でもあまり見るべきところがないカメラしか発売していなかった「PENTAX」ブランドで、ここまでのプロダクツをリリースしてきたことには大いに驚かされた。MX-1は同社製のコンパクトデジカメのターニングポイントといえる一台であり、金字塔となる存在であることは間違いない。

ヒストグラムをRGB別に表示することができる

撮影画像を撮影日ごとにカレンダー表示させることも可能

デジタル水準器を装備。MX-1は作品を撮るカメラなのだ

HDR機能を使用。3段階の設定のうち、左は「2」右は「3」で撮影。「3」では絵画風に仕上がる(原寸大画像を見る:左の写真原寸大画像を見る:右の写真)

1cmマクロで撮影。ギリギリまで近付けるのは、大きすぎないセンサーの利点だ(原寸大画像を見る)

シーンモード「ペット」で撮影。焦点距離78mm(相当)1/80秒 F2.8 ISO160(原寸大画像を見る)

シーンモード「ペット」で撮影。焦点距離112mm(相当)1/500秒 F2.8 ISO200(原寸大画像を見る)

シーンモード「料理」で撮影。焦点距離50mm(相当)1/125秒 F2.8 ISO400(原寸大画像を見る)

コラージュ機能を使って作成(原寸大画像を見る)

撮影:青木明子