PLEXTORの高性能SSD「M5 Pro XTREME」の魅力

さて、PLEXTORの高性能SSDであるM5 Pro XTREMEは、各社から発売されているSSDの中でも人気の高い製品だ。信頼性の高さにも定評があり、現時点でトップクラスの性能を持っている。容量は128GB、256GB、512GBの3モデルが用意されており、コストパフォーマンスも高い。

発売後のファームウェア更新でランダムアクセス性能が向上し、256GBモデルと512GBモデルでは、ランダム4K読み出し性能が「100,000 IOPS」に達している。また、シーケンシャルアクセス性能も高く、全モデルでシーケンシャルリードが最大540MB/s、シーケンシャルライトが128GBモデルで最大330MB/s、256GBモデルで最大460MB/s、512GBモデルで最大470MB/sとなっている。

M5 Pro XTREMEのパッケージ

3.5インチHDD用マウンタと固定用ネジが付属

少し突っ込んだ話をすると、SSDを構成するコアパーツは、NANDフラッシュメモリ、コントローラ、キャッシュ用DRAMなどだが、中でも重要なのがNANDフラッシュメモリとコントローラだ。M5 Pro XTREMEでは、NANDフラッシュメモリとして、東芝製のToggle DDR 2.0対応NANDフラッシュメモリが採用されている。東芝はフラッシュメモリベンダーとして世界トップクラスの実績を誇り、M5 Pro XTREMEが採用するのは最新の19nmプロセスルールで製造されたNANDフラッシュメモリだ。

また、Toggle DDR 2.0は、東芝とサムスンが共同開発したNANDフラッシュメモリのインタフェース仕様であり、最大400Mbit/sという高速な転送速度を実現する。DDRは「Double Data Rate」の略で、クロックの立ち上がり時と立ち下がり時の両方にタイミングを合わせて、データの転送を行う。安価なSSDの中には、古い方式のSDR(Single Data Rate)NANDフラッシュメモリを採用しているものがあるが、SDRはクロックの立ち上がり時だけデータ転送を行うため、クロックが同じでも転送速度はDDRの半分になる。Toggle DDRは、DDRをベースとしたインタフェースで、信号ノイズ対策などの機能追加により、高速で安定したデータ転送を可能にしていることが特徴だ。

M5 Pro XTREMEの上面(写真左)と底面(写真右)。色はシルバーで、ヘアライン加工による高級感がある

コントローラとしては、サーバーグレードの高性能コントローラ、Marvell製の「88SS9187」が採用されている。さらに、東芝製NANDフラッシュの性能を最大限に引き出すために、独自チューニングのファームウェアを搭載しているのがポイント。AES 256bitのフル暗号化や128bitのECCもサポートし、データの信頼性が非常に高い。

キャッシュ用DRAMの容量は、128GBモデルで256MB、256GBモデルで512MB、512GBモデルで768MBだ。SSD容量に関わらず、キャッシュ用DRAM容量が256MBなどで固定になっている製品も一部あるが、SSD容量が増えれば当然、性能を引き出すために必要なキャッシュサイズも増加する。M5 Pro XTREMEは、このあたりにも手を抜かずに真摯な設計が行われている。

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