2012年1月の設立から1年3カ月 - ハイアール アクア セールスの中川社長に聞く・後編

ハイアール アクア セールスが展開する「AQUA」ブランドの洗濯機事業および冷蔵庫事業の初年度実績は、「意欲的な目標」(ハイアール アクア セールス・中川喜之社長)に対して、ほぼ目標通りの結果になった。

AQUAブランドに対する認知度も高まり、2桁シェアに「王手」をかける水準にまで到達した。その成果を中川社長は「量販店の支援と、埋もれてしまわない商品の投入、そして、小泉今日子さんを起用した宣伝広告の成果」と語る。一方で、2年目の取り組みについては、「厳しい1年になる」として、これまでの成功体験を厳しく戒めながらも、「きちんと地盤を固める1年」になるとする。果たして、2年目のハイアール アクア セールスの取り組みはどうなるのか。そして、2015年度に向けた中期的に取り組みはどうなるのか。中川社長に聞いた。

インタビュー前編
【インタビュー】2012年1月の設立から1年3カ月 - ハイアール アクア セールスの中川社長に聞く・前編

―― ハイアール アクア セールスの2年目は、どんな年になりますか?

中川氏 「非常に厳しい年になると考えています。2013年1月以降、為替は円安に大きく触れていますから"100%輸入"となる当社にとっては、これは逆風にもなります。初年度の成功体験から『お祭りムード』のままでいては、2年目以降の成長は難しいですし、AQUAブランドはこれ以上、日本に根付かなくなります。改めて、難しい1年を迎えているという意識を社内に徹底しなくてはなりません。きちんと地盤を固めるというのが、ハイアール アクア セールスの2年目の重要な取り組みとなります。商品ラインアップも他社並みに揃えていく必要がありますし、戦える商品も増やしていきたい」

―― 冷蔵庫では、大手メーカーの主戦場ともいえる600リットル以上の商品がないですね。

中川氏 「超大型冷蔵庫と呼ばれる容量600リットル以上の分野への展開は、すでに視野に入れていると考えてください。国内冷蔵庫市場で大きなウエイトを占める分野ですから、ここでの展開がAQUA全体のシェアを高めていくという点や、単価を引き上げていくという点で重要になってきます。ただ、AQUAブランドの洗濯機、冷蔵庫はすべて埋もれない商品、平均点以外の商品でなくてはならない、という点に代わりはありません。洗濯乾燥機も、オゾン技術の活用など、AQUAならではの特徴をさらに強化していくつもりです」

―― 具体的な数値目標はどこに置きますか。

中川氏 「全社売上高は400億円を目指します。市場シェアについては、最低でも前年実績を維持していきたい。そして、販売ルートの拡充にも乗り出していくつもりです。販売ルートでは、通販ルートや大手ホームセンターにも広げていく計画です」

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