これを使えば、非対応アプリ上でも絵文字が入力できる。ただし、Unicode絵文字もキャリア絵文字も、非対応の環境だと文字化けるので注意が必要だ。
多彩な語彙だけでなく、入力に失敗した場合の修正機能も搭載しており、例えば「みょyとし」や「かょうとし」と入力された場合に、「京都市」を変換候補に表示してくれるし、「きようとし」で「京都市」が候補に出る「自動かな修飾変換」機能も備えている。
このほか、入力を楽にする機能としては、カタカナ表記の語句を英単語に変換する機能、ケータイ配列で入力したキーの位置に応じて日時に変換する機能も搭載。この日時変換は、例えば「あかさた」と入力すると、変換候補に「12時34分」が表示される、というもの。いちいち数字キーボードに変更しなくてもいいので入力が楽になる。
さらに「マッシュルーム」にも対応。これは、日本語IMEの「Simeji」が搭載していたサポート機能で、IMEから起動することでさまざまな機能を追加できる。Google Play上には、顔文字、絵文字の入力サポート、入力中の文字列を別の文字列に変換する機能、電話帳との連携機能など、さまざまなマッシュルームが公開されている。利用する際は、文字入力時などに字種切り替えキー長押しで表示される入力オプションから「マッシュルームの起動」を選び、インストールしてあるマッシュルームを選べばいい。
慣れれば使いやすい? Godanキーボード
Google 日本語入力に特徴的な入力方法が「Godanキーボード」だ。これは、母音と子音を分離し、その組み合わせで入力する方式で、キーボード左側に「A、I、U、E、O(あいうえお)」が縦に並び、中央と右列に「K、S、T、N(かさたな)」「H、M、Y、R、W(はまやらわ)」が並ぶ。
入力する場合は、「か」は「K」のあとに「A」をタッチするという、ローマ字入力と同じ考え方。「K」には「Q、G、2」も割り当てられており、上下左右のフリックで、該当文字を入力できる。ポイントは、JやGのように濁点、音便といった文字入力に必要な文字を使わなくても、キーボードの「大文字小文字」「濁点半濁点」ボタンを押せば、同じ文字を入力できるという点だ。
この辺りの作法を覚えれば、日本語入力は意外に高速にできる。フリックを使わなくてもある程度は入力できるし、慣れると使いやすいという人もいるだろう。ATOKのジェスチャー入力、Windows Phone 8の標準IMEのカーブフリックといったように、日本語入力の使いやすさを追求してくれている点は嬉しいところだ。もっとも、こうした独自の入力方法は、ほかの端末を使ったときにGoogle 日本語入力がないと混乱するという欠点もあるので、その辺りは考慮して使うといいだろう。
Android向けGoogle 日本語入力は、豊富な語彙と多彩な機能を備えた日本語IME。標準IMEを利用するだけでなく、こうしたアプリが使えるのはAndroidならではなので、Androidユーザーは一度試してみる価値のあるアプリだ。