作り上げたアイコンを同一ページ内でシャッフルしておくのだ。どんなメッセージなのか一見してわからないくらいになるまでシャッフルしておく。
準備はここまで。あとはデートに誘いだすプロセスだ。デートに誘いたい相手に、自分のiPhoneを手渡す。そして、用意したページのアイコンを並べ替えることで、「メッセージが隠れているんで、並び替えてね。メッセージがわかるかなあ?」なんて白々しく相手に伝えよう。
相手はiPhoneを手にしばらく考え込む。そして、閃いたように自分に向かってこう問いかけてくるはずだ。
「ごはんたべにいきませんか?」
そう相手から言われたら、「はい、行きましょう!」と返せばいい。これだけで、一緒に食事に行けてしまうというわけである。デキる男は自分の手を汚さないものである。
とにもかくにも、デートに誘うというのは、なかなかに難しいもの。何でもそうだが、会話の流れに合わせて誘い出すのが自然だろう。しかし、この方法を使えば、会話の流れを無視しても、ゲーム性があるおかげで、不自然にはならない。
それに、相手に伝えるべきメッセージはiPhoneのホーム画面にはいっているのだから、シャイな人間でもちょっと意を決すれば、確実に相手にメッセージを伝えることができる。
さらには、ゲーム性があるおかげで、相手も気を許しやすくなるなるだろう。否、そのはずだ。メッセージを解読した段階で、気分的に高揚するはず。
と強気で書いたものの、100%成功するわけでもないことを最後に付け加えておきたい。もし、相手がメッセージを解読した段階で、「ごはんたべにいきませんか?」と問いかけられず、「メッセージはわかったけど、何ですか、これは?」など、クールな返答をされたら、その相手はよほど手強いか、相当、脈なしの相手だと思われる。
ちなみに、上記の一連のことについてライターの山田井に話をしたら、「えらい、昭和の匂いがしますねえ」といわれてしまった。悪かったな、どうせ昭和生まれだよ、とひとりごちながらも、平成生まれ女子にも通じるものと思い込みたい。