シャッターチャンスに強い「トリプルショット」
撮影モードとして新たに加わった「トリプルショット」とは、シャッターを押した瞬間に0.2秒前と0.2秒後を含めた合計3枚が連写される機能である。従来の連写モードでは、撮れる枚数が多すぎて後で選ぶのが大変だったり、書き込みに時間がかかったりして、連写後、すぐに撮影を再開できないことがあった。「トリプルショット」は通常の撮影感覚でシャッターを押せば3枚瞬時に記録されるので、連写を意識せずに撮れる。さらに0.2秒間隔が絶妙。間隔が短すぎないため、狙いに近いショットが撮れる可能性が高い。
左からトリプルショットの1コマ目、2コマ目、3コマ目。フラフープを回そうとした瞬間、実際はうまくいかずにすぐに落ちてしまったが、2枚目のショットでは成功しているように見える(オリジナル画像を見る。「写真左」・「写真中央」・「写真右」) |
左からトリプルショットの1コマ目、2コマ目、3コマ目。今度はシャボン玉を吹いている瞬間を狙ったのだが、0.2秒前のほうが大きなシャボン玉が写っているベストショットだった。また0.2秒後もシャボン玉が連続して飛んでいく面白いショットになっていた(オリジナル画像を見る。「写真左」・「写真中央」・「写真右」) |
一眼レフに迫る効果が得られる「背景ぼかし」
次は独立したモードとなった「フォーカスコントロール」を試してみよう。これには2つの機能があり、まず一眼レフに迫る「背景ぼかし」である。一般的にセンサーサイズの小さなコンデジはなかなか背景をボカせないのだが、この機能を使えばキレイなボケが得られるという。そんなにうまくいくのだろうか?
上が普通のプログラムAEで撮影した画像、下が背景ぼかしである。確かにこれはスゴイ効果だ。ただし、欲張ってボケの強さを最強(3段階で選択可)にすると、境界線が不自然になることがあった(オリジナル画像を見る。「写真左」・「写真右」) |
参考のためにミラーレス+中望遠レンズで撮影した画像。こちらと比較してもZR400のボケが自然であることが分かる(オリジナル画像を見る) |
近くから遠くまでピントを合わせる「全焦点マクロ」
さらに、フォーカスコントロールには「全焦点マクロ」と呼ばれる機能がある。マクロ撮影時に近景から遠景までピントを合わせるという、一眼レフに真似のできない新機能だ。
こちらが通常のマクロ撮影。当然手前の木にピントが合い、背景は完全にボケている(オリジナル画像を見る) |
「全焦点マクロ」を選択するだけで、手前から背景までピントの合った写真が撮れる。これを使いこなせば今までになかった新しい表現が可能になるのだ(オリジナル画像を見る) |
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