本体重量は約675グラム。これは、最新のiPad Retinaディスプレイモデル(652グラム)とほぼ同じである。また、CPUにはNVIDIA Tegra 3モバイルプロセッサクアッドコアを搭載し、メモリは2GBとなっている。バッテリ駆動時間は最大で約8時間としている。
気になる価格だが、Surface RT本体のみでは32GBモデルが4万9,800円、64GBモデルが5万7,800円、タッチカバー付き32GBモデルが5万7,800円、タッチカバー付き64GBモデルが6万5,800円となる。タッチカバーはそれぞれ9,980円で単品販売もされる他、電源アダプタやVGAアダプタ、HDデジタルAVアダプターがそれぞれ3,980円で販売となる。
取り扱いはビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ各社の系列店舗などの他、オンラインのマイクロソフトストアで行われる。
SurfaceはWindows対応機種のひとつに過ぎない
今回のSurfaceの発売は、長年ソフトウェアに特化して開発・販売を行なってきたマイクロソフトにとってはかなり大きな方向転換と言えるものだ。懸念されるのは、同じWindowsを搭載した機種との競合である。Windows 8はすでに250機種を超える製品に搭載されており、そこへ同じWindowsを載せた本機種が投入されるとシェアを奪い合ってしまうのではないか。
これについて発表会に登壇した日本マイクロソフトの樋口社長は、「ハードとソフトの両方を一社でまとめあげる必要性が上がってきたことから、Surfaceの発売に至った。しかし、Surfaceはあくまでも多数あるWindows対応機種の一つであり、パートナー様との関係は以前も、これからも変わることはない。競争相手は非Windows陣営であり、パートナー様とは今後も一緒にWindowsを盛り上げていきたい」と良好な関係の継続を強調する。
樋口社長が述べているように、たしかに「Surface RT」は現時点においてノートPCを完全に置き換えるものではない。もし競合するとすればWindows 8 Pro版だが、こちらの国内発売は未定である。
ライバル各社に比べるとかなり遅れての参入となったマイクロソフト製タブレット端末「Surface RT」だが、圧倒的なシェアを誇るWindows OSが母体であるだけに、ユーザーにも比較的受け入れられやすいのではないだろうか。
気になるとすれば、Windowsストアのアプリの充実度である。前述した通り、Windows RTで利用できるのはWindowsストアからインストールできるアプリに限られるため、ストアの充実度がそのままWindows RTの機能性に直結することになるからだ。
先行するiOSとAndroid OSの牙城を切り崩せるか。日本のタブレット市場に最後の巨人が参入し、いよいよ三強OSによる競争が本格スタートする。