なお、同様の製品はほかにも「Slingbox」などがあるが、庵原氏はそれらに比べて「初期設定が簡単」である点を強調。また19,800円という価格も優位点としている。
テレビをAndroid化する「Smart TV Stick」
Smart TV Stickは、すでに今年1月に発表されていたものだが、正式な発売日などが決定した。スティック型の端末内にはAndroid 4.0(ICS)が搭載されており、無線LAN(IEEE802.11b/g/n・2.4GHz帯)、Bluetooth 2.1+EDR、microSDといったインタフェースを備えている。テレビのHDMI端子に接続することで、テレビ用のUIを採用したAndroidの画面が表示され、Bluetooth接続の付属リモコンやスマートフォンアプリから操作できるようになる。
スマートパスポート構想のマルチデバイス戦略の一環として、auサービスであるスマートパスやうたパス、ビデオパスといったサービスの視聴が簡単に行えるようになっているほか、YouTube、ニコニコ動画、Radikoといったサービスも利用可能。もちろんAndroidなので、Google Playからさまざまなアプリをダウンロードでき、ゲームをはじめとしたコンテンツなどをテレビの大画面で利用することができる。
スマートフォンの画面に表示していたWebの検索結果をそのままテレビに表示したり、テレビの文字入力画面でスマートフォンのキーボードを使ったりといった連携機能も備えている。さらに、スマートフォンで視聴していたビデオパスやうたパスのコンテンツを、家に帰ったら続きをテレビから再生する、といった操作にも対応する。当所はうたパスのみだが、今後ビデオパス、YouTubeでの利用を可能にする予定。
もちろん、ブラウザを使ったWebサイトの閲覧など、Androidの機能は通常通り利用できる。すでにインターネット接続が可能なテレビはいくつも出ているが、特に旧機種では速度が遅かったり、UIが分かりにくい、設定が難しいなどの課題があり、Smart TV Stickでは簡単に使えることを目指したという。価格は9,800円前後の見込みだ。
同社では、「スマートフォンの楽しみをテレビに広げる」(Smart TV Stick)、「テレビの楽しみをスマートフォンに広げる」(Remote TV)という2つの方向性を打ち出して、今回の製品を開発。マルチデバイス戦略の1つとして「テレビ」へ進出するために、CATV向けには「Smart TV Box」を、そして通常のブロードバンド回線(特にauひかり)ユーザー向けには「Smart TV Stick」を訴求していきたい考え。
(記事提供: AndroWire編集部)