Windows 8要件を満たすハードウェアスペック

ThinkPad Tablet 2のCPUはIntel Atom Z2760(1.8GHz)だ。コードネーム「Clover Trail」と呼ばれるSoC(System On a Chip) Atomだ。ネットブックなどで採用されていたAtom同様、x86アーキテクチャのCPUコアを2つ搭載し、Hyper-Threadingによって4スレッドの同時実行に対応している。L2キャッシュは1MBで、製造プロセスは32nmだ。ハイパフォーマンスなCPUではないものの、Windows 8が動かせるパフォーマンスとなっている。

CPU-Z 1.62.0でのCPU情報。Atom Z2760(1.8GHz)を搭載。L2キャッシュはそれぞれコア毎に搭載し、Core iシリーズのように共有ではないようだ

HWiNFO32から得られた情報。周波数設定は最小600MHz、最大で1.8GHzとなる

メモリはLPDDR2-800を2GB搭載している。LPDDR2というのは、DDR2メモリに対し消費電力を抑えた規格だ。2GBというメインメモリの容量は、タブレットとして見ると比較的多めで、Androidでも最新モデルに相当する。

メモリは2GB。フル版Windows 8が動くとはいえ、最低限のレベルだ。なお、システムからは、液晶ディスプレイが5点マルチタッチまでの対応という点も読み取れる。10点タッチ対応というのがトレンドだが、実際のところ10点タッチ向けアプリケーションがほとんど無い現状、困ることも少ないだろう

グラフィックス機能はIntel Graphics Media Acceleratorという扱いになる。コアはPowerVR SGX 545であり、動作周波数は533MHzとなる。ただし、CPU-ZやGPU-Zではその情報は未登録だった。なお、詳しくは後述するが、3D APIへの対応はDirectX 9相当と見てよい。

グラフィックス機能はCPUに統合されたIntel Graphics Media Acceleratorとなる。統合GPUのため、有意義な情報はほとんど取得できていない

ストレージとなるフラッシュメモリは64GB(エクスプローラからは52GB程度と認識される)搭載している。初期状態で利用できるのは30GB強程度であり、最低限の容量といったところだ。データや、アプリケーションによってはプログラム本体も含めてmicro SDカードに逃した方がよいだろう。

なお、Atom Z2760の命令セットは32bitとなっている。そのため、搭載OSもWindows 8 Pro 32bit 日本語版となっている。まだWindows自体が全面的に64bit化されたわけではないため、そこまで問題にはならないと思われるが、ドライバやアプリケーションの導入時には覚えておこう。

プリインストールアプリケーションは多くない。ただ、レノボ独自のSystem Updateなどが確認できた

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