オーナーメイドモデルによるハイスペック構成も魅力

さて、2013年春のVAIO Duo 11と従来モデルとの違いは主に性能面だ。店頭モデルではCPUがIntel Core i5-3317U(1.70GHz)からIntel Core i5-3337U(1.80GHz)に強化されている。また搭載されているアプリケーションもバージョンアップしており、最新のMicrosoft Office 2013 Home & Businessが搭載されている。

スペックをカスタマイズできるオーナーメイドモデルはさらに上位の構成を選択することが可能だ。今回試用したマシンでは、CPUがIntel Core i7-3687U(2.10GHz)、8GBメモリ512GB SSDとかなりハイスペックな構成となっている。この構成でベンチマークを実施してみた。2012年秋モデルで行ったベンチマークの結果もあらためて掲載する。店頭標準モデルとオーナーメイドモデルでは性能が大きく違うということが分かるだろう。

まずWindowsエクスペリエンスインデックスの結果だが、特にプロセッサとメモリは優秀だ。

■Windowsエクスペリエンスインデックス
テスト項目 2013年春モデル(オーナーメイド) 2012年秋モデル(店頭モデル)
プロセッサ 7.2 6.9
メモリ 7.5 5.9
グラフィックス 5.6 5.5
ゲーム用グラフィックス 6.4 6.4
プライマリハードディスク 8.1 8.1

グラフィックスはともにCPU内蔵のIntel HD Graphics 4000なので、大きな変化はないが、やはりプロセッサとメモリが大きく向上している。ストレージはもとが十分に高速な製品を使用しているため頭打ちとなっているようだ。

総合テストとしてPCMark 7も実施した。どちらもよい結果といえるが、オーナーメイドモデルの方がスコアが高い。

■PCMark 7
スコア 2013年春モデル(オーナーメイドモデル) 2012年秋モデル(店頭モデル)
PCMark score 4951 4827

一方、前述したようにグラフィックス機能が高くないため、3DMark 11の結果はあまりよくない。こちらは2012年秋とテスト要件が異なるため比較はしない。

■3DMark Vantage
3DMark Score P686
Graphics 592
Physics 3591
Combined 673

ストレージ速度はCrystalDiskMarkで計測したが、512GBと128GBの差が如実に反映され、特にシーケンシャルリード/ライトではかなり数値が向上している。

2012年秋モデル(店頭モデル)

2013年春モデル(オーナーメイドモデル)

バッテリーについてはBBenchで計測した。キーボードを露出した状態で、電源プランを高パフォーマンスに設定し、ディスプレイの明るさは最大とした。実施した環境が若干暗めであったため、キーボードバックライトも点灯した状態だ。この条件でキーストロークとWebアクセスを実施したところ、2時間58分10秒利用することができた。

実際に使ってみた感覚としては、非常にキビキビと動いてくれる気持ちよいマシンだった。ビジネスやモバイルといった使い方の範囲で一般的なユーザーが不満を感じることはほとんどなく、むしろオーバースペックに感じられるほどだ。

ゲーミング用途などを除けば、カスタマイズによって妥協しない構成をオーナーメイドモデルでは選択することができる。予算に合わせて強化ポイントを考えながら構成を考えてみるとよさそうだ。

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