続いて「使い心地」について、近年のユーザーのブラウザ上での動向について「共有」することが多いと分析。新バージョンのドルフィン・ブラウザには「ワンクリック共有」機能を搭載した。ワンクリック共有とは、ブラウザで見ているコンテンツを別のアプリに切り替えずにさまざまなウェブサービスと連携して共有できるというもの。例えば、開いているウェブページをドルフィン・ブラウザの中でFacebookやTwitterなどへワンタッチで投稿して共有することができる。またEvernoteやDropboxといったクラウドサービスへの保存もワンタッチでできるようになっている。
さらに使い心地を高めるものとして「端末へ送信」という機能が搭載された。機能拡張をインストールしたChromeやSafari、Firefoxを使ってPCからスマートフォンへ簡単に写真やテキストを送信できる仕組みで、従来からあったブックマークや履歴を同期する機能をさらに進化させた格好だ。同機能は、PCとスマートフォンだけでなく、スマートフォンの2台持ち、あるいはタブレットとスマートフォンとの組み合わせでも利用可能。複数デバイスを併用するユーザーが増えてくる傾向にあるので、今後ニーズが高まりそうな機能だ。
そのほかには、同じ無線LANの中にいるユーザー同士で簡単にURLを共有できる「Wi-Fiブロードキャスト」、ウェブページに手書きでメモを書き込んで共有することができる「アノテーション」などの多くの機能を新しいバージョンでは盛り込んだことをアピールした。
「拡張性」について須賀氏は「自分がよく使うサービスに応じて、ブラウザを自分好みにカスタマイズしたいというユーザーの声がたくさんあがっていた」と語り、それに対してはアドオンで機能拡張に対応することで、ユーザーのニーズに合わせた形に変えていけるようにしているとのことだ。同社はブラウザのプラグインのAPIを「ドルフィンオープンAPI」として公開しており、誰でも無償でプラグインを作ることができるようになっている。現時点でアドオンの数は50種類ぐらい。「例えばEvernoteに共有したり、Dropboxに保存したり、見ているページをPDFに保存するというサービスなど、ブラウザにこういう機能があったら便利だな、という機能を実現している。アドオンの中には有償のものもあるが、90%は無償で提供されている」と須賀氏は説明した。
新バージョン紹介のあとでの質疑応答で、ドルフィン・ブラウザの有料化する可能性を聞かれて、ドルフィン・ブラウザそのものを有料化することは考えにくいを回答。また、日本法人で開発をしているのかという質問に対しては須賀氏は「現在は開発はしていません。ブラウザはユニバーサルなもので(ワールドワイドで)統一されたものだと思いますが、ユーザーのニーズは各国ごとに違います。ローカルのマーケットに対応するという意味で開発を行えればと思います」と答えた。
(記事提供: AndroWire編集部)