バランスのいい高性能、この価格なら買い得感も高い

実際に性能を測定してみると、Windowsエクスペリエンス インデックスの値はプロセッサとメモリが7.8、グラフィックスはデスクトップが5.9、ゲームが6.9、ストレージは7.7と、ゲーミングPCとしては非常にバランスのいいパフォーマンスを得られていることがわかる。

ゲームに必要なWindowsエクスペリエンス インデックスの値はバランス良く高い

従来製品との比較のため3DMark VantageのGPUスコアを見てみると、おおむね、これまでのゲーマー向け高性能GPU・GeForce GTX 670Mと同等の性能を得られていることがわかる。では、末尾に「X」の付いたGeForce GTX 670MXでは何か変わったのか。実は670MはGeForce 600番台の製品でありながら、コードネーム"Fermi"で呼ばれていた前世代のアーキテクチャを採用していた。しかし今回の670MXでは、最新の"Kepler"アーキテクチャに変更されており、同じ性能を引き出すために必要な電力が大幅に削減されている。省電力化は発熱量の削減にもつながるので、デスクトップPCに比べ冷却の難しいノートPCでは、特にメリットの大きい刷新といえるだろう。

マルチスレッド性能を測るCINEBENCHでは、シングルコア動作時に比べ、マルチコア動作で約3.7倍のスピードを得られており、4コア版Core i7の能力が正しく発揮されていることを確認できた。

BIOHAZARD 5 ベンチマーク ベンチマークテストB(DirectX 10)
1280×720 122.0fps
1920×1080 87.9fps
ファイナルファンタジー XIV オフィシャルベンチマーク ※
Low 3385
High 2102
3DMark Vantage 1.1.0 Performanceプリセット
3Dmarks P14419
GPU SCORE 12962
CPU SCORE 21755
3DMark Vantage 1.1.0 GPU SCORE
1280×720 17759
1920×1080 8735
CINEBENCH R10 64bit
Single CPU 5871(2分30秒)
Multiple CPU 21783(0分40秒)
※デフォルト設定ではファイナルファンタジー XIVの動作時にGeForce GTX 670MXではなく、CPU内蔵グラフィックス機能が使用されていたため、「NVIDIAコントロールパネル」で強制的にGeForceを使用するよう変更して測定した。


こだわりのゲームサウンドに拡張性も充実

そのほか、実際に本機に触れてみて注目した点としては、サウンドの迫力が挙げられる。もちろん、スピーカーのサイズや容積に制限があるノートPCなので、デスクトップPC用のサウンドシステムと同じというわけにはいかないが、それでも15型クラスのノートPCとしては、かなり厚みがあり本体の外側にも広がりのある印象のサウンドだった。キーボード面のステレオスピーカーに加え、本体底面にサブウーファーを備えており、これらの協調により豊かな再生音が得られるようになっている。

底面にサブウーファーを搭載。システムとしてはTHX TruStudio Proに対応する

拡張性に関しては、USB 3.0×3ポート(1ポートはeSATA兼用)、USB 2.0×1ポートの合計4ポート、ディスプレイ出力がHDMI、DVI-I、そしてDisplayPortの3系統を備えており、同じ15型クラスのノートの中でも充実している。また、キーボードとタッチパッドはサラサラとした梨地の仕上げになっており、長時間の連続利用でもべたつくことなく快適だ。

左側面にはIEEE1394、LAN、USB 3.0×3、カードリーダーを搭載 右側面に光学ドライブ、ヘッドフォン、マイク、S/PDIF出力、ライン入力、USB 2.0を搭載
HDMI、DVI-Iに加えDisplayPortも備える背面のディスプレイ出力端子 タッチパッドやパームレストは長時間使用時もべたつかない梨地仕上げ

NEXTGEAR-NOTE i770SA2は13万円を切る価格が設定されており、スペックだけを見ても、なかなかのコストパフォーマンスを実現していると思われるが、ディスプレイの質や、拡張性、実際にゲームをプレイするときの快適さを考えると、スペック表では伝わらない部分にも価値があると感じられる。次にノートPCを買うときはゲームも快適に楽しみたいというユーザーにとって、買い得なマシンといって差し支えないだろう。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 NEXTGEAR-NOTE i770SA2
ディスプレイ 15.6型フルHD光沢液晶(1920×1080)
CPU インテル Core i7-3630QM
メモリ 8GB PC3-12800 DDR3 SO-DIMM
SSD 128GB(mSATA接続)
HDD 1TB SerialATAII
チップセット モバイル インテル HM77 Express
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 670MX
OS Windows 8 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0×3、USB 2.0×1
サイズ W374×D264×H35~44mm(折り畳み時)
重量 約3.16kg
バッテリー駆動時間 約3.5時間
価格 129,990円(税込)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2013/1/30(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

マウスコンピューター/G-Tune