2月2日、六本木のクラブ・ニコファーレで「VocaNicoNight -ClubStageVol.3-」と題したイベントが開催された。
VocaNicoNightは「ボカニコナイト」と読み、その名の通りボーカロイド曲オンリーのクラブステージイベントのことである。主役となるのは、ボーカロイドを使った楽曲をニコニコ動画に投稿して人気を得ている"ボカロP"の面々だ。
第三弾となる今回は、鼻そうめんP、ゆよゆっぺ、さつき が てんこもり、鬱P、ぽわぽわP、すけっちPといった6人の人気ボカロPが登場。それぞれ30分から40分ほどの持ち時間で個性あふれるDJプレイを披露し、会場はもちろんニコニコ生放送で視聴していたユーザーをも大いに盛り上げていた。「歌ってみた」や「演奏してみた」ともまた違う、ボーカロイドから生まれたライブカルチャー「ボカニコナイト」をレポートしていこう。
会場となったニコファーレは、もともと六本木にあった伝説的なディスコ「ヴェルファーレ」跡地をドワンゴが買い取って2011年7月にオープンしたライブハウス(もっとも地下のみなので大きさはかなり違う)。ニコファーレという名前はもちろんヴェルファーレをオマージュしたものだ。
基本的にはニコニコ動画関係のイベントやドワンゴの記者発表会などに使われているが、外部への貸出も行っており、最近ではTV番組の収録などにも使用されている。また、昨年の総選挙前に、10党党首が集結して党首討論が行われたことは記憶に新しいところだ。改めてニコファーレの特徴をおさらいしておこう。
なんといっても最大の特徴は、ホールを360度囲んだLEDモニターだ。モニターには映像はもちろん、ニコニコ生放送のコメントを流すこともできる。また、ニコファーレを生放送する際には特別なAR技術を用いた映像演出がなされることが多く、これもイベントの盛り上げに一役買っているといえる。
こういったニコファーレならではの設備を一番活かせるイベントは、やはりライブステージだ。その意味でも今回のボカニコナイト3は、ニコファーレにぴったりのイベントなのだ。
開演時間になると会場が暗転し、LEDモニターに光が入る。同時にニコニコ生放送での中継もスタートし、何千、何万という人数の視聴者が一斉にコメントを書き込み、それがニコファーレのLEDモニターを次々に流れていく。最近ではこうしたライブのインターネット中継も珍しいものではなくなったが、やはりインタラクティブ性という点においては先行者であるニコニコ生放送とニコファーレの組み合わせが飛び抜けて優れていることを実感する。カウントダウン後、いよいよイベントがスタートした。……続きを読む