ユーザー視点の使い勝手
タブレットはPCに比べて購入しやすい価格であるとはいえ、まだまだ普及が始まったばかり。"家庭内でも1人1台"が実現するのは、もう少し先のことだ。現段階では、1家に1台が現実的なところだろう。
家族でタブレットを共有する際に問題になるのが、世代によるリテラシーの差だ。物心ついたころから携帯電話やパソコンに親しんでいる子どもにとっては使いやすいUIでも、親や祖父母などのアナログ世代にとっては「?????」なことはよくある話。本機には、そういった問題を解消するユニークな機能が搭載されている。それが「スタイル切替」である。
これは、ホーム画面のスタイルをユーザーごとに切り替えて使用できる機能。幼い子ども用にはキッズ仕様のスタイル、おじいちゃんやおばあちゃんにはシニア仕様のスタイル、といった具合に、家族ひとり一人にあったスタイルを登録しておくことができる。
スタイルの切り替えは、ロック画面でアイコンを選ぶだけと簡単。また、キッズ用スタイルを登録する際に利用アプリを制限できるなど、細かいカスタマイズを行うことも可能だ。
ちなみにシニア向けの「かんたんスタイル」を適用すると、ホーム画面だけでなくWebブラウザのメニューや文字入力画面なども、シンプルで見やすいUIになる。実際に使ってみたところ、配色や文字サイズなどが非常に見やすく、操作ボタンも押しやすかった。
こういったユーザー視点の使いやすさは画面表示にも行き届いており、なんと照明の色味やユーザーの年齢に応じて画面の色味を自動補正する「インテリカラー」という機能まで搭載されている。
この機能をオンにしておくと、照明が電球色のときは暖かい色味に、昼光色のときはクールな青白い色味に補正されるため、色味のギャップによる違和感が低減される。リビングや浴室、子ども部屋など、部屋によって照明の色味が異なるような環境で使う場合にはとくに有用で、個人的にはかなりツボな機能だった。