既報の通り KDDIは1月24日、au携帯電話の新製品として「INFOBAR A02」を発表した。Androidを搭載したスマートフォンで、「外見(外観)と中身(UI)が一体となってデザインできた」と田中孝司社長は自信を見せる。プロダクトデザイナーの深澤直人氏も「長年夢見てイメージしていたものが実現できた」とアピールする。

INFOBAR A02

本当の意味での"情報のバー"

INFOBARは、2001年にコンセプトモデルとして発表された製品シリーズ。当時、2つ折りのクラムシェル型の携帯電話が主流だった時代にストレート型のデザインを採用し、「デザイン」という概念を持ち込んだのが特徴だった。2003年に実際の製品として登場。その後、2007年に2代目2011年にはタイル状のハードウェアボタンを採用したAndroid搭載スマートフォンとして生まれ変わった。

田中孝司社長

歴代のINFOBAR

INFOBARは、2001年のコンセプト段階から「携帯は単なる電話ではない」ということで、「info.bar(情報の棒)」と呼ぶのがふさわしい、という認識でネーミングされたという。そして現在は、「クラウド時代」であり、田中社長は「情報との向き合い方までデザインしなければならない。それが新しい選択肢なのではないか」と話す。それを具現化したのがINFOBAR A02だという。

当初のINFOBARのコンセプト

新たな選択肢として「情報によりシンプルに、リアルに接続」でき、「情報の見え方をより自分らしく、自由に」できるというコンセプトを掲げた

田中社長はINFOBAR A02を、「クラウドに触る、新しい感覚」と表現する。UIは、これまでINFOBARでも採用されていたタイル状にパネルを並べる「iida UI」だが、このパネルに対してクラウドと連携した機能などを追加。例えば、連絡帳に登録された人の写真、発信、メール送信、メッセージといった機能を搭載。すぐに友だちとつながれるようになっている。

FacebookやTwitterといったSNSの情報をパネルとして表示することもでき、投稿されたテキストや写真をホーム画面上で確認できるほか、自動で更新されるようにした。田中社長は「リアルな世界につながっているような新しい感覚」と表現する。

友だちの情報やSNSの投稿にホーム画面からアクセスできる

撮影した写真も、ローカルに保存された画像をパネルにランダムに表示するだけでなく、「au Cloud」や「Facebookアルバム」「Flickr」といったクラウドサービスの画像も取得して表示できる。これまで撮影してきた写真に、「突然出会えるような発見や驚き」を狙ったという。

ローカル・クラウドの写真にアクセスできる写真のパネル

音楽でも、ローカルの楽曲だけでなく、定額制音楽配信「LISMO Unlimited」のプレイリストを読み込んでパネルに表示し、ホーム画面からすぐに再生でき、「聴きたい気分を逃さない」という。

音楽にもホーム画面からアクセスできる